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トレモロアップ止め最新アイテム! FU-TONE Brass Tremolo Stopper 編

 2022-05-02
何の規制も無いゴールデンウィーク。
皆様いかがお過ごしでしょうか?
当店は明日3日~5日はお休みとさせて頂きます。

さて、久々のトレモロアームアップ方向の動き止めネタです。
ピッチシフトキャビティー有りのギターにDチューナー搭載なら必須、
ルックスだけでフロイド要るけどアーム使わないしチューニング狂うのはイヤ…
そんなギタリストの救世主、遂に現るか?なニューアイテムをご紹介。




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まぁ当店も今まで色々やってきました。
一時はトレモルノ付けまくりでしたがトレモルノもアルミ製ゆえに耐久性が…
で、こんな加工やって
http://tonegarage.blog52.fc2.com/blog-entry-411.htm
l試行錯誤するもやっぱり実績重視の加工に戻って
http://tonegarage.blog52.fc2.com/blog-entry-425.html
と、結局トレモロアップを止めるには太いイモネジに落ち着いていましたが。

今回はトレモルノからニューアイテムへの載せ替え編。

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FU-TONE Brass Tremolo Stopper です!



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まずはトレモルノを除去。

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お客様のご希望でスプリング2本張りを試す…

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が、スプリングハンガーを結構締め付けるもトレモロは水平にならず。

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で、3本張って

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トレモロ水平セッティングを詰める。

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さて、ブラストレモロストッパーの出番です!
その名の通りブラス(真鍮)の金具に太めのイモネジがセットされている。
結局色々考えるもイモネジ作戦に落ち着くのか?
当店の検討と奮闘は上に貼った過去ブログをご覧下さい。

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きっちり水平出しが終わったので真ん中のスプリングを移動させて設置位置を確保。

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仮置きしてみる。
この画像をよく見れば分かるがブラスブロックの中心線とイモネジの中心は真っ直ぐではない。
やはりブラスの切削加工物にきっちり垂直なビス穴を開けるのは難しいか。

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今までもイモネジで色々やってきたので、ここは今まで通り、
イモネジの先端の平面とサスティーンブロックをきっちり面で当てる事を
最重要課題とする。

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ブラスの土台本体をボディーの中心に合わせるとイモネジは「点」でブロックに当たり
「面」では当たらない。
なのでイモネジの先端とブロック接触部の当たり具合で位置決め。

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ビス穴2本開けて固定完了。
少しブロックが斜めってるのが分かりますかね?
最初このFU-TONE取付けのご依頼時にネットで検索してみたんですね。
するとスコットイアンやスラッシュのギターに付いている画像が出て来る。
その画像を見るとブラスのブロックがモロに斜めってるんですね。
あ~いつもの外人アルアル精度か。なんて思ってたのですがね。
斜める原因の全てが製品精度とは言わないが製品精度にも多分に責任は有るかと。

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2本のビスで固定しますがイモネジ下の矢印で示したビスがトレモロアップのパワーを
受け止めています。
つまりこのビスを緩締めの状態でイモネジの先端とにらめっこしながら2本目のビス位置を
決めます。

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イモネジを緩めればトレモロはフリーフローティング状態。

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締め込んでサスティーンブロックに当てればアップ止め。

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そして緩み止めの六角ナットを逆締めして固定。
実際はイモネジに正方向の締め付けトルクを掛けながら六角ナットを逆締めする。

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精度云々を置いておいても当店が行っている様なサスティーンブロックをトレモロから
外して加工するよりは工程がラク。
ただし当店の加工例とデメリットは同じでした。
かなり強くピッキングしたり下の画像の様にブルルン!と弦全体を強く揺らすと…

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ブラァァァン!と強烈な共振音が出ます。
トレモロが強いピッキングでクリケットする。するとイモネジとサスティーンブロックの
間が浮いたり設置したりで共振音が出ます。
また当然のごとくアームダウンからの復帰時もコンッ!と金属音が鳴ってしまいます。
六角ナットで固定が終わればトレモロスプリングを少し締め込む必要があります。
アームダウンのテンション感を確認しながらスプリングテンションを上げます。

まぁ色々書きましたがアームアップを止める確実な方法は今のところこの手法になるのでしょうね。

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どっか金型起こして精度バッチリのこの類いのアイテム作らないかな?
もしくは精度の高い加工技術でステンレスで作るとか。

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例年なら汗ばむ陽気にもなるゴールデンウィークですが今年は少し寒いぐらいですね。
一度気温の上がった時期も有った為か最近ネック反りのお問い合わせが増えております。
ブリッジで弦高の変更を行っていないのに最近弦高が変わったかも?みたいに
感じられておりましたら6日以降にお問い合わせ下さい。
トラスロッド調整はご予約のうえご来店頂ければその場ですぐに作業致します。



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音楽活動再開準備!ヒスコレ3本フルメンテナンス編

 2022-04-16
まずはお知らせです。
来週土曜日23日は臨時休業とさせて頂きます。ご了承下さい。

さて、最近ご依頼の増えているフルメンテナンス。
まん防も明けて音楽活動の再開に向けての準備ですね。
聞くところによればライブハウスのブッキングも混雑しているらしい。
一時はライブハウスが諸悪の根源みたいな扱いだったので嬉しく思います。

今回はバンド活動再開の為のフルメンテナンス。
ヒスコレの56、57、エイジド59の3本フルメンテ作業編です。

当店のフルメンテナンスはお問い合わせの多い人気リペアメニューですが、
どんな作業? どんな道具やケミカル使って何してんの? どこまで作業するの?
のご紹介です。
ジャック交換など一部フルメンテナンス基本工賃外の作業も含まれておりますのでご注意下さい。
基本的に3本同じメンテナンス内容ですが個々の特徴の有る内容のピックアップになります。

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まずは56から。

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お預かり時の弦の劣化が著しく酷くない場合は軽くロッド調整してから
オクターブピッチを確認します。
下の画像の1&2弦の様に明らかにオクターブ合ってないな…みたいな場合は尚更です。
これは最終セットアップ時に張る弦になるべくダメージを与えない為です。
最終張る弦がコーティング弦であれば確実に事前に仮調整しています。

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この56のブリッジはワイヤレス(サドル押さえの針金の無い)ABR-1。
ワイヤレスABR-1の特徴としてサドル脱落防止の為にサドル取り付け部がかなりキツめ。
なのでオクターブ調整ビスを少し回すと…

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サドルをブリッジへ圧入?しているのか
ビスが曲がってしまっているのでサドルごと浮き上がってきます。

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サドル外して

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ビスを抜くとこんな感じ。
しかしこの曲がりを無理に修正するのは御法度です。
簡単に折れてしまいますので。

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ビス位置によってはサドルが浮き上がるのでワイヤレスABR-1のオクターブピッチ調整は
ある程度の妥協も必要だったりします。

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ピッチがきっちり合った2弦ですが残念ながらこの位置ではサドルが浮き上がって
しまっています。
この場合は近い位置でサドルがしっかり嵌まる所で妥協するしかありません。

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割と多いのが
「弦はまだ使える状態なのにオクターブピッチが合わない。ブリッジ・ナットの状態を
みてもらえますか?」なお問い合わせ。
特にコーティング弦を張られている方からのお問い合わせが多い。
サビていなくとも下の画像の様に巻き弦のコーティングが剥がれたり解れたりしていれば
既に弦としての生命は終わっています。
この状態では正常に振幅しないので。
したがってこの弦で行うオクターブピッチ調整はざっくり大まかな仮調整です。

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オクターブピッチの仮調整が終われば指板・フレットの研磨に入ります。
ピックガード外してピックアップ周り、ネック横、トグルスイッチ根元をマスキング。

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細かい番手のスチールウールで上下方向=弦と同じ方向に研磨。

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使用するスチールウールはボンスターの#0000。
ホームセンターなどでは見掛けない番手です。
手垢やホコリ、汚れの付着が酷い場合は#000で研磨してから#0000で仕上げます。

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なんだ。ただスチールウールで擦るだけか。これなら自宅でも出来るよね?
と、お考えになるかもしれません。
しかし細かい鉄粉が飛び散りますので防塵マスク、その鉄粉を除去する為の
シューターが必要です。
そして何よりも鉄粉を撒き散らしても問題の無い環境が必要です。

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研磨が終わると、

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ピックアップには鉄粉が付着します。
ちなみに今回の鉄粉はかなり少ない方です。
この鉄粉を吹き飛ばすにはコンプレッサーを使用したシューターが必要。
パソコン掃除用の缶ダスター等では圧倒的に力不足です。

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スチールウールでの研磨が終われば当て木にあてた銀磨きクロスでフレットを研磨、
そして指板用オイルを塗布します。

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オイルの染み込み待ちの間にP-90を外してみる。
P-90の固定ビスのビス穴周辺が割れていたりビス穴が拡がっていたりが多いので。
レギュラーラインのP-90やP-100の場合はビス受けのアンカーが抜けている事も多いです。

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ちなみにヒスコレP-90のカバーはビスの押さえ付ける圧力に負けているのか
元から成型が悪いのか横から見ると末広がり形状になっている。
ヒスコレはP-90底面とザグリ底面にスプリングを入れたりする様な余白は無いので
ぐいぐいビスを締め付けるとカバーにシワ寄せが来ます。
そしてそのカバー自体もレギュラーライン品に比べると肉厚が薄め。
カバーのビス穴周辺~ポールピース穴へかけて割れてしまっている物も珍しくありません。

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指板の余剰オイルを拭き取ったらボディー全体のクリーニング。
今回は丁寧に扱われているギターなので汚れもほとんど見当たらず。
なので家具用ワックスクリーナーで十分です。
汚れが酷い場合は本気ワックスを使います。

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ペグのギアボックス側面の油滲みが気になったので画像は無いですが
ペグ外してクリーニング。

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別に今回の様なメンテナンスでなくともギアボックス固定ビスに緩みが無いかは
普段からチェックしてみて下さい。

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今回は劣化はさほど酷くないものの、転ばぬ先の杖的に3本全てジャック交換。
プラグを刺して音の出る状態でプラグをグリグリ回転させて少しでもガリや接触不良が出るなら
交換をお勧めします。それほどにジャックのトラブルは多く、厄介な事に突然悪化する事も多いので。

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ノブ外してポットの緩み締め込む。

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あとは弦張って完成!

ではなく

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ナットの溝の中の汚れを掃除します。
デリリンナットなのでナイロンに薄く入ったキズの中に汚れが入り込んでいて簡単には
取れないので溝を切り直す感じのクリーニングです。

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このナット溝の汚れも弦交換の際にでもチェックしてみて下さい。
特に神経質になる必要はありませんが汚れが酷いと弦滑りに影響しますので。




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お客様お持ち込みのエリクサーを張ります。

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改めてロッド調整して

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弦高調整。
12F上から弦までの実測で調整します。
事前にご希望の弦高のニュアンスをお聞きしますし、お引き取り時に試奏して頂いてから
最終調整します。

これにて56の作業は終了です。

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お次は57。

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この57はワイヤード=針金有りのABR-1なのでワイヤレスの様な苦労は不要?と
思いきや、ワイヤードはワイヤレスとは逆にサドルとブリッジにアソビがあるので
ビスとサドルの噛み具合が緩いと特定ポジションを弾いたら共振音が出ます。

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なので噛み具合が緩いサドルは共振防止策を施します。
オクターブピッチを仮調整してサドルの位置が大体決まったらサドル前面、ビスの
根元にマジックで軽くマーキング。

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え?マジックで??
と思われるでしょうが防止策の施工が終わればアセトンで拭き取ってしまうので
問題ありません。

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サドルを外して分解。
ニッパーでサドルと噛み合う位置に僅かにキズを付けます。

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ほんの一部のビスを軽く崩す感じです。

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サドルを元に戻して終了。
この作業で一番難しいのはワイヤーの脱着だったりします。

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今回はペグ本体の汚れ、ヘッド裏面の汚れをワックス使ってクリーニング。

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最後にビス類の緩みチェック。
エンドピンやエスカッションビス、ジャックプレート、全てのビス類をチェックします。

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ポットの緩みは



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コントロールパネル開けてポット本体を押さえながら。

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トグルスイッチナットも同じ様に裏側からトグルスイッチを押さえながら。

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諸々調整して57完成!
一番時間が掛かるのは最終調整だったりしますけど。

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ラストは59エイジドです。

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この59もブリッジはワイヤレスなので
まずはオクターブの仮調整とサドルビスの曲がりチェックから。
特に酷い曲がりも無かったのでこの59はしっかりオクターブピッチ調整出来そうです。



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ちなみにABR-1の高さ調整。
せり上げワッシャーを回して調整しますが硬くて回りにくい物も多いですよね。
ラジオペンチや工具類で挟んで回してワッシャー側面にキズを付けてしまった物も
よく見ます。

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調整時は弦を緩める事も大切ではありますが少ししか回す必要の無い微調整の場合、
厚さ2ミリ程度のゴム板を

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せり上げワッシャーに当てて押し回すと意外に簡単に回せます。
これでも回らない場合は潔く弦をユルユルまで緩めて調整しましょう。
決して何かしらの工具で挟み回さないで下さい。

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さて、例の如くマスキングして指板&フレット研磨ですが、

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エイジドやヴィンテージなどウェザーチェックが入っていて塗装が剥がれる可能性が
ある場合はマスキングテープを貼る前にズボンをペタペタして粘着力を落とします。
そこまでしてもヤバそうな塗面のギターの時はピックアップ外してしまう事も有ります。

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ジャック交換。
2000年代前半以降の薄いジャックプレートはビスの締め付けトルクに要注意です。
強く締め付けるとジャックプレートの角が簡単に割れてしまいますので。
今回はお預かり時に既に1箇所割れてました。
プレイヤー指向が強く、実用性重視でこのジャックプレートが付いている場合は
見た目に拘らなければ金属製ジャックプレートへの交換をお勧めしています。



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ポットも締め付けてボディーもクリーニングして…

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ふと気になったのはピックアップ何かな?みたいな。
BB品番ステッカーが無かったので結局何か分かりませんでしたが

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ピックアップカバーのハンダ付けが雑なのが気に入らない。
過去にピックアップカバーを外した事があるのかもしれませんね。
アプライドステッカーが剥がれているのはその時か?

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なのでハンダ付けやり直しました。



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59完成!
やっぱかっちょいいね!!




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ようやくウィズコロナってこういう生活なのかな?なんて思える様にもなってきましたが
第7波なんて言葉も聞こえて来るのでまだまだ気は抜けませんね。


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狭いスペースにオリジナルジャックプレートを取付け 中華製ストランドバーグコピー品編

 2021-09-04
久し振りの更新になります。
リペアが多少混雑していたので中々ブログまで手が回りませんでした。

今回は以前作業したギターを再びお預かりしました。

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5月にブログアップした中華製ストランドバーグのコピーモデルです。


http://tonegarage.blog52.fc2.com/blog-entry-473.html
その時にダイレクトマウントジャックが固定されずに木工用ボンド?ホットグルー?か
何かで軽く接着されているだけだったのですが…

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お客様が使用しているとプラグを抜く際にジャック本体も一緒に抜けてしまったとの事。
まぁ当然の帰結ではあるのですが。
お客様ご自身でスイッチポットを設置したりと愛着を持たれているので何とかしてみます!
とは言ったものの数日は具体策が浮かびませんでした。



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まぁダイレクトマウントジャックは固定の方法、スペースが無いので諦めるしかない。
と、なるとジャックプレートを作ってマウントするしかない…




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この狭いスペースにジャックプレートを…




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イメージとしてはこんな感じか。



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とりあえずスイッチクラフトモノジャックとほぼ同寸の50円玉を置いてみる。




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その外周をえんぴつでなぞる。
…ジャック穴は何とかなるがジャックプレートの固定ビスのビス穴位置が超ギリギリになる予感。
しかもプレート設置予定場所の左側は平面ではなく湾曲している。

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まずはアクリル板でジャックプレートの治具を作ってみた。




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治具にジャックを付けると掘る深さが分かる。こりゃぁ結構大変だ…

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ボディー形状、ジャック箇所からして治具当ててルーターやトリマーで掘るってのは無理。
なので完全手作業汗ダク祭りの開催が決定!
まずは電ドラに少し手伝ってもらいます。



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ボディー外側は肉厚が薄いのでビットを当てる手に緊張が走る。

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プスプス穴を開けまくって下準備完了。




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ここからは地味な作業。

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ひたすら地味な作業。

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ある程度穴を拡大したら太めの丸棒ヤスリにチェンジ。



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丸棒ヤスリより太いモノが必要になり、適任なサイズは13ミリのソケットかと。
ソケット外周にペーパー貼ってゴシゴシと。




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ようやくジャックが入った時は大きな声で独り言つぶやくぐらい嬉しかったです。




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穴堀り作業終了!

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プラグを差して干渉が無いか確認。



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さ、プレート固定ビスのビス穴開けよ。っと思ったら電ドラがボディーに当たって
真っ直ぐ穴を開けられない…




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なのでピンバイスにビット付けて手作業で穴開け。
結構緊張する地味に大変な作業。



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ビットサイズを徐々に太くしていって

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ようやく完了!



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治具を元にしてアルミでジャックプレートを切削。

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取付けるとこんな感じ。
思いっきり深い安堵の溜め息が出た(笑)



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スイッチポットと干渉していないか確認。

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いやいや大変な作業でしたわ。
でもコレでジャックが抜ける事も無いしジャックの交換も普通に出来る。

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最初のメンテナンス時も含めれば結構難題だらけのギターでしたが
たぶんこれでしばらくは新たな問題は出ない(出て欲しくない)かと。
フレット浮きまくってたのが脳裏をかすめるけど…

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FERNANDES MV-95HT アクティブPUの位相違いはフェイズ合わせ出来ないんです編

 2021-06-12
久し振りに布袋モデルのネタで更新です。

当店はサスティナー関係の流れから布袋モデルの作業をお受けする事が多く、
ゆえに近年の中古品はコンディションの良い物の流通が少なくなってきた事を
実感しております。

今回はTE-95HTとMV-95HTをお預かり、メインの作業はMVです。
画像は完成時ですが、こうやって2本並べると見応えがありますね。

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MVは目立つ大きな打コン等のダメージが無い美品です。
元々生産期間が短く、生産本数もTEに比べると恐ろしく少ない。したがって中古の
流通在庫本数も少ないのでコンディションの良い物に出会うには運頼みでしかないかも
しれません。



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さて、時はお預かり時に戻ります。
お預かり時、ピックアップはフェルナンデス純正のアクティブピックアップ、
FGIテクノロジーが載ってはいましたが、フロントはロゴカラーが白、
リアは金文字でした。
白文字はFGIの最初期モデルになります。MV純正は金文字のはずなので
フロントは何かしらの理由で交換されているかと思われます。



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ところがこの白文字。金文字の組み合わせでは大きな問題があります。
白文字と金文字では同一メーカーの製品にもかかわらず、位相が異なります。
パッシブPUでは位相の異なる2個をミックスで鳴らした時、出力は下がりますが
音は出ます。←フェイズアウトの状態。
そしてどちらか一方のホットとアースを入れ替えて位相を合わせれば解決しますが、
アクティブの場合はコイルの後ろにプリアンプが有るので位相を変更する事が出来ません。
そしてミックスでは音が出なくなります。
したがって今回は白文字か金文字に統一する必要がありますがFGIは中古でしか入手出来ません。
なので今後安心して使用出来る様にEMGへ載せ替える事になりました。
ちなみに金文字以降の青文字、銀文字、サスティナー対応のFGIは金文字と同じ位相なので
同居可能です。




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まずは低いフレットを打ち換えです。
ネックには軽度ですが捻れの症状が見られたので指板修正をきっちり行います。

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時節柄指板修正時もトラスロッドを頻繁に調整するのですが、お預かり時より
ロッド調整ナットの動きが硬いのが気になっていました。
慎重にレンチを回してもクッ…クッ…クッ…ククゥ~~とある時点で突然大きく動くので
微調整が難しかったのです。



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なので先に手を打ちます。
調整用の六角ナットを外し、



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ロッドのネジ切り部に粘度の高いシリコングリスを塗ります。

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塗るのはネジ切りの上部だけ。
下面や六角ナット底面にはナットを締め込めば馴染むので。
ちなみにサビや汚れが酷い場合は除去してからグリスを塗ります。



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六角ナットを締め込みます。



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ウソみたいに軽く動く様になりました!
実は普段からネック調整の際に必要であればロッドのナットが外せる構造の場合は
この作業を行っています。




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ようやく指板修正も完了間近になって記録的に早い梅雨入り。
一週間雨続きになったのでケースに仕舞い、布団圧縮袋に入れて湿度をシャットアウトして
天候(湿度)回復待ちになりました…



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ネックが外れない=ボディー側のみの作業を進める事が出来ないので
先に取付けるスムーズポットを製作します。取付けるEMGのピックアップは新品なので
ポットが付属してきますがスムーズな回転トルクを得るべくCTSを改造します。
MVで使用するのは2個ですが同時にお預かりしているTEも交換するので4個です。



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ようやく雨続きが治まったので指板修正の仕上げを行いフレット打ち。
フレットはJESCAR#55090。

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すり合わせやフレット端の面取りも終わり指板にオイル入れて一段落一安心。

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ボディー側の作業に取り掛かります。
まずはCTS用にポット穴を拡大。



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ピックアップザグリ2箇所、コントロールザグリに導電塗料を塗布。
各ザグリを優先で結線。

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配線作業完了。
電池はスペースが十分に有るのでバッテリークリップを取付けてしっかり固定。




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パネル裏にもアルミテープを貼って完成。



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TEのポット交換も完了。
TE純正のふにゃふにゃバッテリースナップをEMG付属のしっかりした物へ交換。
こちらは電池クリップを付けるスペースが無いので後ほどウレタンシートを敷いて
電池と配線部を絶縁。
ついでにジャックもEMG付属のノイトリック製へ交換。



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EMGはフロントが85、リア81の2ハムでは定番の組み合わせ。
これにてボディー側の作業完了。

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ナットの製作に取り掛かります。
今回使用するのは本カーボンナット。
近年のTEJデラックスに付いていますね。
純正のジュラコン製よりも硬度が高いので高域のヌケが良くなります。
そして何より格好いいです。高級感出ます。



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ナット上面は積層面になります。
上面がカーボン格子柄なら更にカッチョイィのに。

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ナット完成!

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弾く姿勢で構えた時に格子柄見えたらちょっとテンション上がりませんか?



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時間掛けてセッティング出しも終了。
しっかり鳴りの出るギターに仕上がりました!

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そう言えばこの頃のフェルナンデスはフェル社オリジナルのロックピンが採用されている
モデルが多く、このMVは埋め込み式になっています。
同ロックピンはベースでもよく採用されていたと記憶しています。



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中古ではストラップ側が欠品している事が多いのですが、
今回のMVはしっかり付属していました。
ちなみに欠品の場合はジムダンロップのロックピン、ストラップ側がとりあえずは代用可能です。
とりあえずと書いたのは製品誤差でロックの掛かりが甘い組み合わせも見た事があるので。
ダンロップがしっかりロック出来ていない場合はロックピン一式の交換をお勧めします。

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相変わらず人気の高い布袋モデル。
そして布袋、HIDE、SUGIZO、TAK松本…
跡継ぎとなるカリスマ性を持った=爆発的にシグネイチャーモデルの売れる様な
ギターヒーローは未だ現れず。

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FLOYD ROSE 知らぬ間に劣化しているアームハウジングの交換編

 2021-05-29
今回はフロイドローズのアームハウジング=アームバー差し込み口の交換編です。

以前にもハウジング交換でブログを書いた事がある様な記憶がありますが、
ちょうどこのブログを書く数日前にも
「フロイドのアームがサムナットを締め込んでもスカスカに動くので何か詰め物した方が良いですか?」
みたいなお問い合わせを頂いたので改めてアームハウジングの交換で更新します。

尚、現在フロイド純正はプッシュインタイプやアーム差し込み部先端が六角レンチになったターボアームが
販売されていますが、オーソドックスな差し込み&サムナット締め込み式でのブログアップです。
ターボは同じ構造ではありますが。

作業するのは数年前にフレット交換させて頂いたN4です。
少しフレットが減ってきたのでフレットのすり合わせ作業をご依頼頂きました。
すり合わせ作業の分解時には「ん?アーム締め込みのサムナットが妙に硬い=動きが渋いな…」
ぐらいの違和感でした。

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が、無事にすり合わせも完了し、お客様引き取り前に最終セットアップしてると
ハウジング=アーム差し込み口にクラックが発生しているのを確認。
少し工具でこじればクラックは簡単に傷口を開きました。↓画像。
ハウジング自体も薄らサビているので相応に劣化していたのでしょう。
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こうなれば残念ながらハウジングを交換するしかありません。
お客様へご報告のうえハウジング交換を作業します。
ちなみにクラックが発生していなくとも、アームバー根元のサムナットをしっかり締め付けても
アームバーがスカスカ動く場合もハウジングの劣化、摩耗が原因なので、対応策としては
ハウジングの交換になります。何かしらの詰め物等では改善出来ません。
下記の作業でハウジングが簡単に外れる状況ならギター本体からフロイドの脱着は必須ではありませんが
このN4はトレモロスプリングキャビティーからハウジング裏面にアクセス出来ないので外しております。
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まずはハウジング頭の六角ビスを取り外し。
ロックナットやストリングロック時に使用する3ミリ六角レンチで緩めます。
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スクリューとワッシャーが外れます。
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次にワッシャー下の筒状のパーツ、スリーブを抜き取ります。
ここまでは劣化やサビの酷い物でなければスムーズに作業出来るはずです。
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ハウジング本体をトレモロのベースプレートから押し出して外しますが、フロイドの時期、
ライセンス生産品等によってはハウジングが簡単に抜けない場合があります。
その場合はトレモロ表面側のハウジング上下に当て木等を当てて、トレモロ裏面側、
ハウジングの底面をプラハンマーで軽く叩いて押し出します。
稀にトレモロベースプレートとハウジングの接合部にミシン油を流し込まなければならないほど
硬く固着していてハウジング抜き出しに苦労する場合もあります。
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新しいハウジングを取付ける前に清掃。
入り組んだ形状箇所の多いフロイドの掃除には赤ちゃん綿棒がオススメです。
綿の部分の硬さと柔軟性、芯棒の硬さ、ダイソーのベビー用綿棒が個人的にはベスト。
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ご存じの方も多いかとは思いますが、フロイドの純正アームバーを購入すると
ハウジングも付属してきます。
何かしらの事情で新品アームバーを使用する場合はハウジングも交換してね?的な
メーカーメッセージでしょうか。
それだけ定期的?に交換が推奨されているのかもしれません。










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もちろんハウジングのみの購入も可能です。
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分解時とは逆の手順で組み付け。
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ボディーにマウントしてセットアップ。
Dチューナーはお客様がDIYで取付けられています。
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アームバーは元からの物ですが、今回の様にハウジングのみ交換でも
アームバーは任意の位置で止まる様になります。
もちろんサムナットを緩めればプランプランの状態にも出来ます。n13_20210529113136ff8.jpg


今回はハウジングのクラックに気付くのが遅れ、お客様にはご迷惑をお掛けしてしまいました。
今後、そこそこ使い込まれたフロイドを扱う際にはハウジングのコンディションチェックを欠かさない様にしようかと。




さて、緊急事態宣言も再延長と同じぐらいに当店的に参ったのが記録的に早い梅雨入りです。
フレット交換(指板修正)など湿度の影響を受けたくない作業は雨続きの1週間は中断とし、
作業段取りも組み直しになりました。
と、同時にネック反り=ロッド調整のご依頼、お問い合わせが急激に増えてきております。
本格的な梅雨、湿度上昇はまだ先でしょうが何もセッティングを変えていないのに弦高が変化したなら
ネック反りのサインです。今一度愛機のネックコンディションのご確認を。







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AIRCRAFT HSHレイアウトの配線変更で汎用性を拡げる編

 2021-05-11
今回は久々にAIRCRAFTネタで更新です。

最近はリイシュー版のエアクラも出ている様ですが、当店で作業をご依頼頂くのは
ほぼ全て往年のエアクラです。

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画像は作業完了時の物になります。
と言うのも元々のご依頼は他店で作業された電気系の手直し的な内容でしたが、
アース線の種類?に拘ったとされる配線はハンダ付けが甘く、お客様と打ち合わせ中に
軽く指で引っ張ったらプチッとハンダごと取れてしまいました。
おそらく当ブログ内の画像を見ても作業された他店の方は自分の作業だと気付くはずなので
敢えて作業前画像は載せません。

ピックアップがフロント・リア共にリア用=FスペースのDIMARZIOトーンゾーンが
載っていたりと意味不明なスペックでしたのでお客様のプレイスタイル、
演奏ジャンル(=少し古めのフュージョン系)をお聞きし、他店で既に高額?な工賃を出費されているので
なるべく費用を抑えつつ実用性、汎用性の高いピックアップ選択としました。
フロントはダンカン59=SH-1の4芯仕様、センターは無難にSSL-1、リアはド定番TB-4です。
ボディーは既にリフィニッシュされている様です。




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費用を抑えつつとは言えピックアップ3個まで交換するのでしっかり組み上げたい。
なのでトーン兼用のスイッチポット以外の電装系は全て交換しました。

お客様のご希望は5WAYレバースイッチでピックアップセレクト、スイッチポットで
フロントとリアのコイルタップとシンプルな内容でしたが、フュージョン系なら
歪ませるだけではなくクリーントーンでのカッティングサウンドも重要なので
一策を講じさせて頂きました。(まぁ今までも何件かやってる配線なんですけど)

基本はハーフトーン時にフロント・リアが自動的にコイルタップになるVAI配線です。
それにスイッチポットでフロント・リアが単体時でもタップになる仕様です。
DIY派の常連様への説明として(笑)、レバースイッチの1回路はハム出力、センター出力を制御、
そしてマスター端子をボリュームポットへ。←1回路目はごく普通の配線。
2回路目はフロント・リアのタップ結線を各端子へ、センター端子をアースへ短絡。
2回路目のマスター出力をスイッチポットのスイッチマスターへ、スイッチポット
ノブをアップ時導通端子をアースへ短絡です。
つまり2回路目のマスター端子はフロント・リア個別選択時に各タップ線へ繋がっているので
スイッチポットへマスター線を1本送るだけでタップ制御が可能になります。

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これでVAI配線では出来ないフロントタップ、センター、リアタップの擬似3シングル
としても機能します。フュージョン系ならクリーントーンでのストラトライクな
尖った高域も使うと思うので汎用性は上がるかと。
結果としては狙い通りのサウンドバリエーションになりました。

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お客様お持ち込みのオレンジドロップはボディー座繰りと干渉するので少しアクロバティックな
取付けになりました。スイッチポットのハンダ付けは他店作業のハンダを補強して流用です。
少し見難いですがオレンジドロップの足は収縮チューブで他部との接触を絶縁しています。

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ところで話は逸れるのですが、最近のインチ・ミリ共用レバースイッチノブが少し
使い難いのです…

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インチサイズの溝は問題無くCRLに合うのですがミリ側がVLXにはかなりキツめ。
スイッチ壊れんちゃう?ってぐらいグリグリ押し込まないと入りません。
ひょっとしてVLXのシャフトが太く=厚くなった??なんて思ったので
少し古いIbanez純正採用(現在は廃版との事)のVLX91に刺してみましたがやはりキツい。
更に在庫していたノブに問題有り?なんて思ったので最近作業したEMG付属版の
インチ・ミリ共用ノブで試すも結果は同じ。←そりゃそうだ。たぶん同じ物なんだし。
なんだかねぇ…しばらくVLXにはミリ専用ノブを付ける事にしようかと。

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と、まぁ文章多めのブログになってしまいましたが配線レイアウトを工夫する事で
HSH1本で色んなジャンルへ対応出来る便利アイテムにもなりますよ!ってな話でした。



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大阪は緊急事態宣言が延長となりました。(5月末解除も無理じゃね?と思ってる)
当店は通常営業(そもそもご来店は予約制ですし)しております。
ご来店の際はマスク着用でお願いします。(←もはや当たり前なので書くのもバカらしい。)

コロナ禍において当店を含め楽器業界もかなり苦しい状況が続いています。
当店も常連様、リピーター様に助けて頂いております。
今回のお客様は最初に作業依頼した他店へはもう行かないでしょう。
コロナ禍云々は関係無しに我々技術系の仕事は結果が全てです。
スキルが無いなら仕方ないですが、(いや、アカンやろ。)
いい加減な仕事してると命取りになるかと思うのですが…


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ヘッドレスが流行ってる?のは当店だけ?? HOHNER G2T ストランドバーグ…のコピー商品編

 2021-05-01
いよいよGW突入ですね。去年と同じくつまんねぇGWですが…

先に申し上げておきます。今回のブログは長いです。
GWの暇つぶしにでもお読み頂ければ幸いです。

去年の秋頃から何故かヘッドレス系の作業依頼が増えております。
ヘッドレスのメリットと言えば一番は持ち運びに便利なコンパクトさでしょうか。
この状況下で持ち運びのメリットが活かされるのかは謎なのですが…
数人にお聞きしたところでは自粛ストレス⇒ネットショッピングで今までとは違う
ジャンルのギターをポチッてしまったとか。←それなら理解出来ますね!

そんな中で比較的最近作業した2本をご紹介。

まずはHOHNER G2T。
懐かしいです!自身も過去に所有した事が有ったので。

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ご依頼頂いたのはジャンボフレット(JESCAR #57110)への交換、トレモロの完全固定です。
まずは指板修正。

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今回の様にナット代わりの0フレットが有る場合、0Fは1F以降より一回り太い=山が高い
フレットを打ちます。(モズライト、オールドのグレッチ等の同サイズフレットがお約束の場合は除く)
0FにはJESCAR#58118を打ちました。

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フレット周りの作業完了。

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0Fが少し太くて高いのがお分かり頂けますでしょうか?

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さて、ここからが難題です。

トレモロの動作不安定のためトレモロの完全固定。
自分も所有していたのでよく分かるのですがトレモロがそれほど硬い金属で出来てはいないので
使用による摩耗や経年劣化で色んな所にガタが出て来ます。
まずはトレモロスプリングを締め付けるテンション調整ビス。
ビス自体も摩耗でネジ山が削れ、本体側の受けネジもかなりネジ山が崩れています。
ビスはステンレス製のM4で近い長さの物をグラインダーで削って交換、
本体受側はとりあえずM4のタップでネジ山を整えてはみましたが…

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やはりスプリングテンションに負けてテンションビスがきっちり止まりせん。
滑って抜けてきてしまいます。

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なので奥の手です。

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スピードナットを挟み込んで受けネジの補強!
これでテンションビスもきっちり機能する様になりました。

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次にトレモロ完全固定ですが…
当初は元から付いているトレモロのロック機構を何とか補強してみるつもりでしたが
やはり摩耗と劣化できっちり機能しません。

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で、よくやるパターン、ありがちアイデアでアルミの角材を挟み込んでみるも…

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アームアップ方向への動きは止められますがアームダウン方向にはスプリングテンション不足で
固定が効きません。
画像はありませんがトレモロ本体側のスプリング受け部にクラックが入っているのでスプリングの
テンションを上げるわけにはいきません。

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しばし新たな解決策を考えましたが
やはり物理的に強制固定するしか無いと結論。
トレモロ裏面のビスを利用してL字のABS樹脂を固定。

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何故ABS樹脂を使うかと言えばトレモロ面=ボディー表面と後側面が直角ではない
ので固定具をある程度その角度に馴染ませる必要があるので。
本当は金属のL字アングルが確実でしょうけど角度が微調整出来て強度も確保出来る
のはABSしか思いつきませんでした。

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ガッツリ固定完了!
まぁ見た目は少しアレですけどチューニングキープの機能性重視で。

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こうして最大の難点はクリアーしましたが他にも気になるところが。
これはホーナーだけではなく本家スタインバーガーの古い物でもたまに見られる症状ですが
ダブルボールエンドではなく通常弦を使用可能にするストリングアダプターの固定ピン折れ。

今回は片側が折れていたので元ピン位置にボール盤で穴を開けて真鍮棒を埋め込みました。

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受け側のピン穴も整えて完了。

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このG2T、電気系は以前作業させて頂いたのでこれにてコンプリートです。

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さて、お次は難題山積みスペシャル(笑)です。
ストランドバーグ、の 中華製コピーモデル。
日本国内ではあまり見掛けませんが海外通販サイトではメジャーみたいですね。
今回のお客様も海外通販で購入されたそうです。
聞くところによればDIY組み立て用のキットでも販売されているそうで。

作業コンセプトは「とりあえず普通に弾けるように」。
購入されてから「ダメだ…こりゃ…」状態でほぼ使用していない状態でお預かり。

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このブリッジに驚き、そして悩まされる…詳細は後ほど。

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サドルのイモネジで各弦の弦高調整可能。
そしてサドルの回転による弦乗り位置のズレも防止する構造。
中々理にかなった構造だと思う。

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ストランドバーグ同様にかなり細いインチサイズのレンチが付属。
が、レンチも弦高調整イモネジも精度はイマイチだ(笑)

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6弦のイモネジ1個に至ってはレンチ穴さえちゃんと空いていない…
他にも1個レンチ穴が崩れてきっちりレンチが入らない物も有る。

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続いてトレモロスプリングキャビティー。
落とし込みのザグリが雑。
そして右下のネジ穴は土台が無いのでネジが効いていない状態。

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ヘッド先の弦ロック機構。基本的にはストランドバーグと同じシステム。

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ストランドバーグはステンレスの薄い板だったがこちらは厚みのあるアルミ製。
弦とロックスクリューとの関係も異なる。←後述。

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まずはネックから着工。
フレット浮き多数。音詰まりアリ。
そして12F上で2ミリ以上の鬼高弦高も何とかしなければ。

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フレットタング横のスロットが埋め切れていない。

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フレットの側面も浮きが有り、エッジが立っているので手当たりが痛い。

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そして意味不明の打コン(笑)

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けちょんけちょんに書いてはいますが何とか使える様に出来る限り作業します!
まずはフレット下の問題点を全て樹脂で埋めてからすり合わせ作業。

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すり合わせ作業の途中でエッジは1本1本丸めます。

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かなり大変でしたが(いっそ打ち換えた方がラク?)何とかフレット周りの作業完了。

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続いて電気系。
クロスワイヤー使ったりと中々に気遣っている様に見えてアース線は剥き出し。

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タップ線の絶縁はまさかのビニールテープ!
ま、いいや。後で作業しよ…と、思いつつ

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先にトレモロパネルのビス穴に取り掛かる。

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とりあえず埋め木。

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新たな壁になる丸棒を貼り付けて整形、ビス穴を開ける。

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と、なると全て斜めに空いている他のビス穴も気になってくる。
気付けば全て埋め木していた…

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パネルに合わせて正確なビス穴の位置出し。

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ここまでしてると同じくビスが斜めに入っているコントロール部も許せなくなってくる。

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どーせ電気系もやり直すんだろ?
えーい全部外してしまえ!と真っ裸にする。(当初ここまでやるつもりは無かった)

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唯一の救いはジャックの配線が手で引っ張っただけでポロッと外れた事だろうか…
(何の救いでもない)
と言うかこのダイレクトマウントジャック、どうやって止まってんの??

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接着されてました!(驚)
ジャック壊れたらどうしよう…

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せっかくのクロスワイヤーですが…

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ハンダ付けが「天ぷら」になっているのでやり直し。
どうやら芯線が素材的に脆い様で簡単に折れ切れしたので線材も変えちゃいます。

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電気周り完了。
ジャックへのハンダ付けは
「あー…歯医者さんってこんな角度で作業してたよね…」みたいなアクロバティックな
ハンダ付けでした。

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トーンのコンデンサーがアクティブ用の104なのはここだけの話し。
(ちゃんとお客様にご報告しました)
ポットは500kΩだったのはぎりぎりセーフか?←いや、アウトだろ…

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ピックアップの足が曲がっていたのもここだけの話し。
(ちゃんと直してから付けました)

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12F上で2ミリの鬼弦高を解決すべくネックジョイントにシムを挟み込んで
ネック角を変更します。

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さて、ようやく弦が張れるところまできましたがココでストランドバーグと大きな違いが。

本家ストランドバーグはブロックをネックに固定しているビスの頭が弦で押し潰されない様に
円盤が入り、つまりネック側からではビスー円盤ー弦ーロックスクリューの順でしたが
これはビスー弦ー円盤ーロックスクリューの順の様です。
円盤にロックスクリューが当たった跡がありますので。
と、言うかブロック自体がその順で無ければ弦が通せない寸法になっております(笑)

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ようやく弦高のセッティングが完了。
六角穴が空いてなくて調整出来ないイモネジやレンチ穴の形状不良で同じく調整出来ない
イモネジはサドル高がブリッジにベタ付けで構わない1弦へ移植。
汎用サイズのイモネジが適合するなら本音は全部交換したいのだが。

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弦高が決まったところでサドルのイモネジを軽く固定する。

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もちろん直塗りではなく3弦の切れ端を使って慎重に少しだけ。

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で、ようやくこのブリッジの凄いところを紹介出来る!
お預かりして最初にチューニングキーを回した時に「軽っ!」と驚いた。
これまで触った事のある全てのヘッドレスギターのチューニングキーの中で間違いなく一番軽い!
何でだろ?とは思っていたがこの段階で分解して感心した。

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よく見るチューニングキー根元にはナイロン、テフロン系ワッシャーが数枚
挟まれているだけだが何とベアリング付きワッシャーが挟まれていた!!
スゲェよ。他のメーカーも真似しようよ。



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いよいよ本格的なセットアップに入る。
何故か09-42のゲージ、レギュラーチューニング、新品のGOTOHトレモロスプリング、
しかもハの字掛けでスプリングハンガーが壁面に当たるぐらい締め付ける必要がある。

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仕方ないのでパワースプリングを発注。

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パワースプリングだと普通の位置に収まった。

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トレモロパネルに空いた不要な弦通しスリットごときではもはや驚かない。


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コレはオーナー様へのアドバイス的に書きます。
弦交換の際、弦を抜いたら円盤プレートが非常に取りにくい。
なので2.5ミリの六角レンチに両面テープをクリクリ貼って引っ付けて円盤を取り出す。
両面テープを巻いてで丁度良いサイズが2.5ミリだった。

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ところが弦をロックする六角レンチも2.5ミリなので思わず「あっ…」って声が出た(笑)

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ようやく完成!
驚きの連続なギターだった。
極めつけは3弦サドルが一番後端でもオクターブが合わない。
でも今更驚くだけのメンタルは残っていなかった。

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でもベアリングリングの入った構造、他の部分の精度は色々難アリなのにアーミング時
スムーズに動くスタッドとブリッジの兼ね合い精度が異常に高い事。
そして弦を通してから締め付ける弦ロックとサドル内から弦通しスリーブ抜け防止の
2役をこなすイモネジ、本当にアイデアは素晴らしいと思う。
この構造でそれなりの精度を出すメーカーが製造したら最強のヘッドレス用ブリッジだろう。

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いいですか、皆さん。
GWヒマなのは分かります。
何気にネット見ててポチリたくなるのも分かります。
マルチスケールに本家ほどの金額を投資するリスクを悩むのも分かります。
でもこの類いをポチるならそれ相当の覚悟が必要です(笑)
値段相応と割り切れる寛容な心を持ってポチりましょう。


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素のテレキャスターに新たなサウンドバリエーションを追加してみた編

 2021-04-03
今回は所謂王道のテレキャスター、FENDERヴィンテージシリーズ⇒ビンテレを作業させて頂きました。

いつも通りフレット交換から電気系までの徹底的シリーズです。

いつもと違うのはお客様からの発案で色々と工夫を加えております。

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フレット交換はいつも通りの作業なので割愛。

ピックアップは純正のリアが断線していたのでお客様お持ち込みの’51NoCaster フロント&リアへ
載せ替え。
この’51NoCasterセット、中々に面白いピックアップです。
普通のフロント&リアセットではセオリー通り、フロントよりもリアが出力高めで
テレの場合はフロントが小型のシングルコイルなのでリアに比べて音圧がガクッと
下がるのですが、この’51は逆。フロントの方がリアよりも直流抵抗値が少し高い。
つまりフロント時の音圧が下がりません。抵抗値の設定が絶妙なのかフロント⇔リアの
切り替えで出力的な違和感がほとんど無い。
音質的にはヴィンテージ路線ですが高域も味付けが抑え気味で嫌味が無くて良い感じです。


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更にお客様お持ち込みでカラハムのピッチ補正ブラスサドルを搭載。
ピッチの補正はほぼ完璧でした。フレットが打ちたてで摩耗していないってのもありますが。

テレのピッチ補正サドルとしてはGOTOHのIn-Tuneサドルが人気ですが、同じブラス素材として
音質を比較したならカラハムの方がブラスっぽいと言うか…「音のツヤ感」と芯の太さが
ゴトーよりも強く感じました。カラハムの方がゴトーよりも少し重い=カットされた部分が少ない
=質量が大きい、のでブラス色が強いサウンドキャラクターになるのかもしれませんね。
もちろん音質は好みの問題でもあるのでカラハム、ゴトーのどちらが良い悪いって話では
ないのですが。

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画像はありませんがサドル底面にE&A、D&G、B&Eと表示があるので説明書等は
付属していませんが取り付けは簡単です。

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さて、今回はお客様の発案で、トーンポットをスイッチポット化、
フロントPU&リアPUのシリーズ配線スイッチを取り付けました。
(配線考えるの結構大変でした…)
スイッチポットがダウン=通常の状態ではパラレル(並列)=ノーマルテレキャスター。

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アップの状態でフロント&リアがシリーズ=直列配線になります。
シリパラスイッチと言えばハムバッカーPU単体内でコイルの接続をシリパラ切り替えが
一般的なのかもしれませんがフロントとリアほどの距離が開いたシングルコイル同士を、
しかもテレでシリーズ配線したのは個人的に初めてです。
ハムバッカーのシリーズ配線は正直あんまり実用的と感じた事が有りませんでしたが
今回のテレはかなり面白い音色に思います。
表現が難しいのですがノーマル時のハーフトーンとは違い、リアの音色にフロントの
拡がりある低域が足された感じ。フロント&リアではなくフロント+リアな感じ。
「こう言う音作りでこんなプレイ向け」と明確な答えはありませんがテレキャスターの
新たな一面と言えるサウンドが出ます。

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テレキャスターはシングルコイル2個とかなりシンプルな構造ゆえにサウンドバリエーションは
限られていますがルックスを変えずに新たな表情を与えるとなれば今回のシリパラスイッチは
一つのアイデアとしてアリなのかもしれない。
ただしシリパラスイッチが機能するのはレバースイッチがフロントかリアの時で
ハーフトーン時は配線経路が強制的にパラレルになりますのでシリーズスイッチを入れても
アースまで回路が成立しているリアのみの出力となります。
4回路のレバースイッチを使って知恵熱が出るまで回路考えたら解決出来るのかな?(笑)

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ロック式トレモロの指板R追従性向上作業 FENDER JAPAN 春畑道哉モデル編

 2021-03-20

重ね重ねでのお知らせですが、来週土曜日27日は臨時休業とさせて頂きます。

さて、先日シャーラー製トレモロ、ロックマイスターのマイナーチェンジ版についてブログを
書きましたが今回もトレモロネタです。

お預かりしたのはFENDER JAPAN SERIES の春畑道哉モデル。

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メインの作業はペグの交換。
弦交換の手間を軽減すべくGOTOH MG-Tペグへの交換です。
元のFキーペグのビス穴は勿論埋め木。

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ペグ交換が終わり組み込み。
トラスロッド調整も行い演奏性を狙ったセッティング作業に入ります。

ところがトレモロの高さ=弦高設定で問題発生。

ギターの指板のRは250Rですが搭載されているGOTOH GE1996Tトレモロの
サドルのR設定は350R。
つまり指板とトレモロのRが合わず、1弦&6弦をベストな高さに設定すると
2~5弦が低すぎる。言うまでも無く2~5弦を適正な高さにすると1弦6弦が高すぎる。
ソロイスト系ギターとしてはココは非常に重要なのですが。

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なのでフロイドローズ用サドルスペーサーを使ってトレモロのRを指板のRへ近付けます。
ゴトーの純正スペーサーも販売されていますが、厚みが0.2ミリ1種類なのと
ブラス製なので色が金色なので。
使う機会の多いフロイド用は0.3ミリ、0.2ミリを常時在庫しております。

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この通りフロイド用でも使用可能です。
ちなみにサドルとスペーサーは極薄両面テープを一部だけに貼ってで固定しています。
オクターブ調整の度にズレると面倒なので。

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分かり難いけど組み込んだ状態。
今回は2弦&5弦に0.2ミリ、3弦&4弦に0.3ミリを入れました。
2弦は0.2か0.3か悩んだのでスペーサーを付け替えながら何度もテスト。
12フレット上での弦高計測数値なら0.3ミリなのだが弾くと微妙な高さを感じた。
数値よりも演奏性が重要なので0.2ミリで決着。
上記のスペーサー厚はフレットの摩耗具合等で変わりますので絶対数値ではありません。

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トレモロのサドルRほどセッティングへの影響は出ませんがロックナットも何とかしたいところ。
搭載されているGOTOH FGR-1のRは360R。
フロイドローズ(シャーラー含む)のR2なら設定Rは254Rなのでベストマッチかと。

ちなみにカスタムショップ製春畑モデルはフロイドローズが搭載されているので
今回の様な作業は基本的に不要です。指板Rは9.5インチ=240R の様ですが。
何故ならフロイドローズ(シャーラー)の設定Rは305Rなので今回ほどの違和感は出ないかと。
ロックナットも上記のR2が搭載されている様ですし。

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ちなみに普段春畑モデルで一番多いリペア内容はスイッチポットの交換です。
フロントPUを強制ONにする機能がプッシュ/プッシュ=プッシュロックの
スイッチポットで搭載されていますがプッシュ/プッシュは故障が多いので。
今回もプッシュロックが効かない症状が出ていたので交換です。
お客様はフロント強制ONを使わないとの事でしたのでCTS使って普通のトーンにしました。
そう言えば真ん中のセンター専用ボリュームも
「これ何ですかね?フロントトーンでは無さそうなのですが…」と聞かれた事も有ったな。

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やはりソロイスト系ギターは演奏性有りきでセットアップすべきだと思う。
本家カスタムショップの廉価版な位置付け故にGOTOH GE1996Tを選択するのは
納得出来るがそれならそれに見合ったセットアップをして欲しい。面倒だけど(笑)
でもフェンジャパと言っても安くないギターなんですよ。これ。

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今回の春畑モデルはほんの一例で、ゴトー、フロイド問わずにトレモロのサドル高調整依頼は
結構多いです。
先にも書きましたがフロイド純正スペーサーは常備しておりますので何かしらの違和感を感じられている
方はご相談下さい。
尚、地味に時間の掛かる作業ですのでクイックリペアでの作業はご勘弁願います。




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FLOYDROSE Schaller ロックマイスタートレモロのマイナーチェンジ新型編

 2021-03-06
今回は密かにマイナーチェンジしていたフロイド系トレモロについて書いてみます。

まずフロイドローズ正規輸入元であるESPは2月15日の時点で下記のインフォメーションを告知していました。
これを書いている本日=3月6日の時点でシャーラーからは何も発表はありません。
今回のブログを読み進める前に必ず下記リンク先内容を確認して下さい。
https://espguitars.co.jp/information/19310/
リンク先ではマイナーチェンジ後をVer.2と表記していますが、本ブログ内では文字変換が面倒なので
新型と表現します。

価格変更は時代の流れ?なので仕方ないのかもしれませんが、それよりもヤヴァイのが
マイナーチェンジによる仕様変更です。

そんなタイミングでトレモロ載せ替えのご依頼を頂き、フロイドはもちろん、
シャーラーのロックマイスターを探しますが手配にかなり苦労しました。(特にブラックは在庫が無かった)
マイナーチェンジによる製品入れ替えとコロナによる入荷遅延のタイミングが重なってしまっていたのかも。

ようやく手配出来たSchaller ロックマイスターが入荷したら驚いた。
シャーラーは何もインフォしていないのに新型だった!
そりゃそうだよな。製造元なんだから。



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ESPの告知通りサドルのインサートブロック挿入部の角が丸くなっている。

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サドル裏面、従来型はインサートブロック挿入部の裏面にブラス製のフタが圧入されていたが
新型は一体型でフタが無い。これは歓迎すべき変更かな。フタが気付かぬうちに取れて紛失、
インサートブロックがサドル底面より下にスポッと落ちる事が無くなったので。




インサートブロックは従来型から変更は無いのだが…

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インサート挿入部のアップ。
角の丸くなったサドル内面に角が立ったインサートブロックを押し付けて弦をロックする…
案の定、このロックマイスターは09の1弦がしっかりロック出来ませんでした。
なので仕入れ元に連絡し、交換サドルを手配して頂きました。
交換品ではとりあえず09でもロック出来ました。
サドル内部の製造精度、ブロックとの相性でしょうね。
後日判明しましたがSchaller社はこの原因に何かしら心当たりが有る様です…
詳細は不明ですが今後の改善に期待しています。

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と、ここまでの内容は「マイナーチェンジ直後あるある」な内容でしたが
ここからが重要です。

まず、従来型よりもインサートブロックが抜けやすくなってしまった感じです。
つまり弦交換の際にブロック紛失のリスクが高まっています。
弦を外したらロックスクリューを軽く締める事を習慣付けましょう。
ESPの告知先の画像でもそう見えるがサドルのブロック挿入部の横幅は少し広くなっている
様に感じる。従来型が手元に無かったのでサイズ実測での比較は出来ていませんが。

フロイド純正従来型の交換用インサートブロックを入れてみた。
両横に結構隙間が有る。

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今度はKTSのTiブロック従来型フロイド用。
純正よりは隙間が少ない?かも??
でも現物比較でインサートの角がしっかり立っている=精度が高いのはKTS。
つまり1弦09でしっかりロック出来るのか?って不安がよぎる。
よぎった割には実際に弦を入れてテストするのを忘れた(笑)
いや、最近少しバタバタしてたもんで。すみません。

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さて、これから一番重要かもしれない事を書きます。
ESP告知先に分かり易い画像がありますが新型はサドルの高さ(弦の当たるポイント)
変更→低くなっています。
1&6弦用が0.34ミリ、2&5弦用が0.26ミリ、3&4弦用が0.14ミリ
低くなっています。
つまり従来型と混ぜて使うとセッティングに影響が出ます。
「あー手がよく当たる6弦のサドル結構サビちゃったなー。6弦のサドルだけ換えよ-」
ってのが出来なくなりました。お金貯めて6つ全部新型にしてねっ♪って事でしょうか。
安いパーツじゃないですが。しかも今回の値上げ幅結構デカいし。

各セクションごとに低くなる幅が異なるのはネックの指板Rへの追従性の向上が目的でしょうけど…
なら何で3&4弦も低くしたの?って思う。
近年は見る機会が減りましたがフロイド&シャーラーがデフォルト搭載ギターで
ピッチシフトキャビティー無し=ボディー上面ベタ付けの場合は新型サドル6個へ交換すると
弦高が低くなるので注意が必要ですね。

ベースプレート側の2~5弦部には厚さ0.3ミリのステンレス製スペーサーが敷かれて
いました。
載せ替えたギターは指板Rが400Rでしたがこのスペーサーで丁度良い感じでした。
350Rや280Rだと追加のスペーサー=ESP販売のサドル個体用スペーサーが必要ですね。

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今回はフロイドとブランド名が異なるだけでモノは同じSchaller LockMeisterでしたが
同社の普及版である「Floyd Rose」もおそらく同様の変更があるのかもしれません。
告知や情報が無いので分かりませんが。


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今回ロックマイスターの入手に苦労しましたが現在フロイドの従来型は全てディスコン、
新型は入荷遅延。
従来型ユーザーはある程度劣化が進んでいるならサドルだけでも現在流通市場に
残っている在庫品を購入しておいた方がいいかもしれません。





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温故知新 Seymour Duncan SH-1n & SH-1b をレスポールに取付け編

 2021-02-27
久し振りにリペアでの更新になります。
PC入れ替えやらでバタバタしており更新が滞ってしまいました。

さて、今回はジャパンヴィンテージ期のグレコのレスポールを徹底的に作業させて頂きましたが、
ピックアップが片側のみご臨終でした。
お客様とご相談のうえ、リワインドの費用と載せ替えの費用を天秤に掛け、結果載せ替えにはなりました。


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で、何に載せ替えるのか?なのですが…
ここで一番プレッシャーを感じるお言葉(笑)
「お任せします」を頂きました。有難う御座います(笑)
一通りお客様の演奏ジャンルや内容、どの様な音作りなのかをお聞きしましたが、
ピンポイントで「コレや!」的な物は浮かばず、フレットを打ち直す間もずっと悩み続けていました。
古いサンタナやブルースロック的なジャンルでしたので現代的なドンシャリ系ではなく
なるべく無難で汎用性の高い物が良いだろうと。
そして結論として59を2個にしてみようかと。
SH-1nとSH-1bです。

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APH系も考えましたが汎用性において無難な物とすればやはりド定番、59かと。
「今更59?」「フロントはまだしもリアも59?」とご意見が聞こえて来そうですが
実は昨年末にストラトのリアに59Jrを載せるご依頼を受け、「お!結構エェやん!」な
感触だったもので。
結果としては今回のレスポールでも59のリアはアリです!
近年のバーストバッカーやカスタムバッカー等の高域が強めのハムよりも57クラシックの方が
使い易く感じる方にはオススメです。



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アンプ直やブティック系コンパクトエフェクターで音作りするならやはり高域は強めの方が
ラクではありますが最近のデジタルアンプやプリアンプ類は高域を強める事は結構簡単なのに
豊かな中域の丸さ、倍音の膨らみをドンシャリ系PUで作るとなると何処かに「硬さ」を
感じるのは否めませんし。

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セッティング出しで弾いていても「あぁ…この感じな。やっぱ良いよね。」と。
懐かしさを感じつつも数十年に渡る超ロングセラーPUの実力を改めて確認しました。
レスポール弾きの貴方、たまにはお婆ちゃんの家に帰った様なサウンドはいかがですか?





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気付いたら無くなってる事が多いGOTOHのトレモロアームトルク調整イモネジ編

 2021-01-23
久し振りのブログ更新です。

通販リペア常連様より
「最近ブログ更新ありませんが緊急事態宣言出てるので休業ですか?」
とご連絡を頂きました(汗)
思いっ切り通常営業しております!
確かにブログ更新はご無沙汰でしたが。
結構リペアが忙しかったり…まぁ一言で言えばブログネタが無かったって事なのですが(笑)

で、今回は小ネタです。
GOTOHのトレモロ関係ではお馴染みの
気が付いたら無くなってたアームトルク調整イモネジ。
フロイドタイプのGE1996Tからウィルキンソンブランド、510シリーズまでアームホルダーは共通です。

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この全長わずか3ミリのイモネジがアームホルダー内の樹脂スリーブを押す事でアームの
回転トルクを微調整出来ます。
ところが緩んでも気付きにくく、気が付いたらどっかいっちゃってた常習犯でもあります。

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なので、ご用意しました。
1本50円です。
GOTOHのトレモロをお使いの方は今一度ご確認を。
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依然緊急事態宣言発出中ではありますがご来店予約、リペアお問い合わせお待ちしております。



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Godin MULTIAC STEEL ブリッジアース施工編

 2020-09-26
少し前の事なのですが職業ギタリストのGodin MULTIACのブリッジアース加工を作業させて頂きました。

お預かり時はブリッジピンをブラス製へ交換され、各弦に導通が出る様へ銅箔テープをブリッジ表面に貼る
等かなり工夫されていました。
職業ギタリストでなくともブリッジアースが取られていないエレアコのノイズの問題は明らかなのに
何でメーカーは手を打たないのか不思議。
確かにダイレクトボックスで信号変換してPAへ送れば気にはならなくなるかもしれませんが
皆がそんな環境で弾いているわけではありませんし。

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で、ブリッジ裏側へアースプレートを現物合わせで制作して取り付けなのですが…
普段施工機会の多いアコギにPUが付いた物と違い、ブリッジピン間にピッチが少し狭いんですね。
要は普段使っているプレート制作用の冶具が使えない。
そしてブリッジ直後にLRバッグスのPUが付いているので貼りつけ面積も限られる。

こんな時はアルミテープや銅箔テープの様に形状変更に融通が効く素材で作ればラクなのですが
弦交換を繰り返し、常にボールエンドを押しつけるとテープ素材は簡単に破れてしまいます。
やはり作業するには耐久性を求めたいので多少面倒でしたが0.5ミリのステンレス板で
アースプレートを制作。

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取り付け完了の図。
使用したステンレス板は裏面に最初から両面テープ的な物が貼られていましたが粘着力が弱そうだったので
強力両面テープでしっかり固定。
アース配線はすぐお隣のLRバッグスの出力線へ繋ぐ事も考えましたがハンダ付けの際の熱で
LRバッグスのホット線ビニール被膜が溶けて短絡するとマズイ。
ボリュームポットの背中はポットを外して取り出せばハンダ付け可能ですが内部配線材が
配線クリップでガッチリ固定されていたのでポットを外す作業自体を断念。
結局ジャックまで引っ張ってアーシング完了です。

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ブログに書く事は少ないですがエレアコのブリッジアース作業はご依頼頂く機会が多いです。
残念ながらナイロン弦(ガット弦)はこの手法は使えませんがアースのノイズでお悩みの場合は
一度ご相談下さい。


まだまだ演奏環境は厳しく、演者やそれに携わる皆様はご苦労されているかと思います。
1日も早く元の環境に戻る事を私も望んでおります。
がんばりましょう!耐えましょう!

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YAMAHA RM-PROⅡ ロッキンマジックプロⅡのアームホルダーをフロイド化する編

 2020-07-04
今回はかなりのマニアックネタです。
興味の無い方には申し訳ない。

往年のヤマハのトレモロ、ロッキンマジックプロⅡです。

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作り込みから判断するに今は亡きタケウチ製か某大陸製かと。
時代背景を考えればたぶんタケウチかな?

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ご依頼頂いたのはアームバーのガタ付きを何とかして欲しいとの事。
トレモロ自体の他社載せ換えもお考えでしたがTRS系のタケウチ然り現行フロイドやゴトーへの
載せ換えは容易ではありません。
出来ない訳ではありませんがピッチシフトキャビティーの形状違い等、見た目に問題も出るので
余程の場合で無ければ基本的には現状トレモロのメンテナンス等で乗り切りたいところ。
今回はベースプレートの形状は問題無いもののスタッド周辺の寸法等で問題が有り、
載せ換えはこのトレモロが本当に駄目になった時と言う事になりました。

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まずはアームホルダー部を分解。
ブラスのスリーブ筒への締め付け=押し付けでアームバーの回転トルクを調整する仕組みだが
軽金属のスリーブは経年劣化で開いたり摩耗してしまうとテンションを掛けてもトルクは変動しなくなる。

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アームバー先端は板バネでカチッと固定されるがココは回転トルクには関係ない。

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したがって普段よりこの手のアームバーのトラブル時には現行フロイドローズのバーとホルダーに
載せ換えている。

が、

今回はホルダー部がサスティーンブロックと一体型。
まぁタケウチ製は大体こんな構造なんですが。

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サスティーンブロック自体それほど硬い金属ではないので既にブッタ切り構想で
どこをどう切るか、どう切れば強度にも影響無く加工出来るかを思案中。

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まずは分解。

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このトレモロはファインチューナー作動時、サドルを押し上げる為の板*ばねネプレートが無い構造だが
代わりにブロック直下に小さなスプリングが入っているので分解時は要注意である。
何年か前に常連様よりこのスプリングだけを手配して欲しいと言われ、バネ屋さんをハシゴした
事を思い出す。
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しかしヤマハと良いアイバニーズと言いメーカーオリジナル系トレモロはパーツ点数が多い。

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製造コストもかなりだったでしょうね。

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このプレートを止めているビスの何本かはプラスの溝が崩れている。
普段表には出ない部分なので製造時の組み込み方かと。
組み込み時には別のビスに交換予定。
見えない場所ですが個人的にこういうのは嫌いなので(笑)

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ようやく主役に辿り着く。

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サドルは完全分解せずともこのパーツ点数!

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さて、どこでカットしようか…

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カット位置決定。

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いきなり金ノコ入れると位置ズレするので取っ掛かり位置は目立てヤスリで少し削る。

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さぁ長い旅路の始まり(笑)

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とは言えブラス製らしくあまり苦労はせずにノコギリ作業は進む。

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けど…ある程度ノコ刃が深く入る様になると抵抗が大きくなる。
なので久しぶりの機械油登場。

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綿棒に染み込ませて必要な溝の中だけに流し込む。

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あと少し…あともうちょい…

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小一時間掛かってカット完了!

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サスティーンブロックが一段落したのでベースプレート側へ。
まずは在庫のクロームのアームバー一式をあてがってみる。
ベースプレートの穴に対してフロイドのホルダーの方が少し細い…
しっかり締め付けても空回りしてしまう…

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試しにノルトロックを使ってみるが強い力でバーを回すと滑る…

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色々試した結果、M8の座金ワッシャーが一番良いと判断。

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サスティーンブロックとの位置感も絶妙なクリアランスでクリア!

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が、端lっこだけ僅かに飛び出すので座金ワッシャーを少し削る。

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ホルダーの件が片付いたので本組み込み開始。
M3の平頭ステンレスビスを買ってきた!

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組み込み完了!
既に発注済みのフロイドアームゴールド一式が中々来ない(笑)

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ゴールド一式が来ないとホルダーも完全に新品へ交換したいのでギターへ組めない。

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やっと入荷。
組み込み完了!

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アームの回転トルクのバッチリ!

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ギター本体は5~6年前に徹底的に作業させて頂いたKK-1でした。
今回はフロントPUの換装も含めて作業させて頂きました。
以前作業させて頂いたギターが大切に使われているのを見るとやっぱり嬉しいですね。
指板にオイル入れたり現状のフレットに合わせてオクターブ取ったりしながら考えるのは
また数年後に会いましょう!みたいな。

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これを書いている今日7月4日、今朝方の九州豪雨で甚大な被害が出ない事をお祈りしております。

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シャーラーストラップロック現行品、「S-LOCKS」のストラップ側取り付けに一工夫してみた編

 2020-04-18
遂に緊急事態宣言も全国規模になってしまいましたね…
新規のお問い合わせもめっきり減ってしまいした。
今のところ5月の連休以降はド暇になりそうな予感…
ま、ずっと出来なかった木工作業場の掃除や整理でもするか?
なんてお気楽な事を考えてはおりますが我々みたいな極小個人事業主はどうしたらエェんですかね?
「明けない夜は無い。だから今は耐えよ。」みたいな事も言われてますが
このままでは夜中のうちに死んじゃう事業主も多いぞ?きっと。
ま、愚痴っても仕方ないんですけどね。


さて、今回はストラップロックの定番、シャーラーのSロックについて書いてみます。
数本のストラップ側取り付けのご依頼頂きました。

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S-LOCKSなる新型にモデルチェンジして有る程度時間が経ち、ようやく最近新型も目にする
機会が増えてはきました。
画像左が従来型、右がS-LOCKS。
ストラップ表側の締め付けパーツが異なります。
新型はワッシャー無しで締め付けパーツが大型化、厚みも増しています。
個人的には旧型の六角ナットでの締め付けの方が確実性が高いとは思うのですが…

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また本体の高さも異なっています。
左従来型、右Sロック。
高さ=飛び出し量がある分だけギターに付けたままの状態だと型抜きハードケースに入らない、
ギグバックの底に穴が空いた…等等の事情から未だに従来型の方が人気が高いのも事実では
ありますが、大前提としてはケースに仕舞う時はストラップは外しましょう。面倒だけど。

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さて、ギター本体側はギターによってはビス穴のサイズ変更等が必要になる事もあり、
普段より取り付け作業をお受けする機会が多いのですが
お問い合わせ時に「ストラップ側もお持ち頂ければ加工しますよ」とは説明させて頂いております。
ん?加工?と思われる方もいらっしゃるでしょうしご自分で作業してストラップ側の取り付けに
苦労された方ならご理解し易いかと。

ストラップの元穴だと従来型、新型問わずにロック本体はきっちり入りません。
ねじ込んで入れても捲れ上がった部分が邪魔をしてしっかりロック本体を確実に締め付けられません。
そして締め付けが緩いとギターに付けての使用時に簡単に緩んできます。コレはかなり危険!
旧型で気が付けば締め付け六角ナットが外れて抜けちゃったなんて経験された方もいらっしゃるはず。
一番多いのはロック本体とストラップの角度が変わってたりですかね。本体とストラップの「滑り」が原因ですが。

なのでまずは革用ポンチでストラップ穴を拡大します。

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ポンチをあてがって金槌でガンガン、刃先の当たる角度を微妙に変えつつガンガン叩きます。
「あぁ何だ、コレだけか」と思われる方もいらっしゃるでしょう。
そんな方はホームセンターで#12の革ポンチを買ってきて試してみて下さい。
騒音苦情が来るか「ん?どっかリフォームか工事してる?」ぐらいの打撃音出ますので(笑)
ちなみに薄い合成皮革や人口皮革ならさほど苦労しませんが厚みが有ったり本革だと
1穴開けるだけで一苦労です。2穴で金槌握る握力が失われて手がプルプルしてきます(笑)

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左が加工前。右が加工後。

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で、穴開けが終われば取り付けなんですけどね。
(ココからは分かり易い様に明るい色のストラップで)
ストラップ裏側はロック本体の面積でしか締め付けの圧力を受ける事が出来ません。
締め付けトルクにもよりますがこの狭い面積も使用時の緩みに繋がります。
本体側にも小さな突起は有るのですがオマケみたいな物で滑り止め効果はほぼ期待出来ません。

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で、今回も普通に締め付けしてたんですけど…
ふと目に入ったのが机の上に転がっていたCTSポットサイズの座金ワッシャー!
コイツのギザギザならストラップにしっかり食い付いてロック本体との滑りを止められるかも?
なんて思った訳ですよ。
ロック本体の小さな突起も座金ワッシャーとの滑り止めになら役に立つかな?と。

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ロック本体に入れてみたらジャストサイズ!!
机の上が散らかってたからこそ降臨したナイスアイデア(笑)

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左が座金ワッシャー有り、右は普通の締め付け。

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今後ストラップ側取り付け時には座金ワッシャーはマストアイテムにしようかと。

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こんな工夫はしてみたもののS-LOCKSは締め付けトルクに自信が持てません…
一応緩み止めに小さなマイナス頭ビスが締め付け垂直方向へ入れられてはいますが
そのビスの締め付けがメガネの緩みに使う様な精密ドライバーなのでしっかり力を掛けて
締め付け出来ないので…
ココはやっぱり旧型の六角ナットの方が確実かな。


楽しみにしていた5月連休の温泉三昧計画も全て白紙。
STAY HOME SAVE MONEY…何して時間使お…
いっそ仕事しよかな…

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自宅でメンテ!指板オイル、フレット研磨、塗装面クリーニング、六角ナット類の締め直し、ネットでポチるとヤバい物が出回っている編

 2020-04-07
いよいよ緊急事態宣言ですか…
本当に困った事になりましたね。
音楽、楽器を取り巻く環境もかなり厳しい状況ですが…何とか、本当に何とか乗り切るしかありません。

当店は通常営業しておりますが皆様ご存知の通り、ご来店は予約制ですし私とお客様のみの対面となりますので
俗に言われる3密では密接な距離での会話以外は該当しないかと。
お客様ご来店時は窓を開けて空気が流れる様にしておりますので肌寒い日は少し厚着でのご来店をお願いします。
本来でしたら接客時はマスク着用、店内にはアルコール消毒剤の設置等を行いたいのですが何分入手困難なので
何卒ご容赦願います。
私自身は自家用車通勤で不要不急な外出もしていないので感染のリスクは少ないとは思いますがこれだけは何も確約出来ませんしね…

そんな状況もあり普段ご来店頂いているお客様でも通販リペアでの作業依頼のお問い合わせを頂く事が増えてきました。
かなり前に書いたブログですがお送り頂く際は下記をご参照のうえ可能な限りの厳重梱包をお願いします。
http://tonegarage.blog52.fc2.com/blog-entry-328.html
ブログ通りにガッチガチに梱包しろとは言いません。ソフトケースやギグバックの場合はプチプチ=エアキャップを
グルグル巻きにして下さい。
多少の高さから落としても内部に衝撃が伝わらないぐらいに親の仇の如く超絶グルグル巻きでお願いします。

さて、今回は弦交換の際にでも行える簡易メンテナンスをご紹介します。
こんな状況なので自宅でギターに触れる機会が増えた為か使用するケミカル類や
施工方法等をお問い合わせ頂く様になってきましたので。
以前にも指板オイルの件ではブログを書いてはいますが今一度読んで頂ければ幸いです。

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まずは指板(ローズ・エボニー等。メイプルは除く)のオイル塗布。
当店で使用しているのは特に高級なオイルではありません。
ただし「レモンオイル」と称する万能系?オイルよりは指板用に振った商品が良いと思います。
これをキッチンペーパーやウエスに適量垂らします。
決して指板へダイレクトにドボドボをと垂らさない様に。
キッチンペーパー使用時はなるべく柔らかい物をお勧めします。

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塗る時は
弦と同じ方向=フレットと垂直方向に塗ります。
指板の導管にオイルを染み込ませるイメージです。

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塗り終わったら5分~15分程度放置。長くても30分程度でしょうか。
すると染み込んだ箇所と表面に残った余剰オイルとでムラが出来るかと思います。
僅か2~3分でほとんどのオイルが染み込んだ場合は追い塗りしても良いでしょう。

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今度はふき取りです。
ふき取り時は塗った時とは別のキッチンペーパーやクロスで
フレットと平行方向に力を入れずにふき取って下さい。
導管と垂直方向にふき取る事で導管内部にオイルを残すイメージです。

指板オイル塗布はそれ程頻繁に行う必要はありませんが1~2ヶ月には一度ぐらい、
長くとも季節の変わり目ぐらいには施工して下さい。
これは楽器の保管環境でも指板の乾燥程度は変わりますのであくまで参考程度でお考え下さい。

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次にフレットの研磨です。
分かり易く言えば鈍く曇ったフレットをピッカピカにしようと言う事です。
用意するのは銀磨きクロスと当て木。
銀磨きクロスは値段もピンキリですが頻繁に磨かないのであればダイソーで売ってる様な物でもOKです。
当て木は木でなくとも構いません。銀磨きクロスを巻きつけてある程度力を入れて磨く事が出来そうな物なら
何でも構いません。

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研磨する時は弦と同じ方向=ヘッド⇔ボディー方向です。
画像はバインディング有りのレスポールですが汚れた銀磨きクロスで深追いすると
バインディングの指板面が黒く汚れてしまいます。

残念ながらこの作業で磨く事が出来るのはフレットの頭面だけです。
側面までは完全に磨く事が出来ません。
なのでしつこく研磨しても側面にはあまり効果がありません。

そして今更なのですが指板オイル塗布の前の施工がお勧めです。
銀磨きクロスの汚れが指板に付いた場合はオイルでふき取れるので。

またメイプル指板の場合は指板面をマスキングして施工して下さい。
マスキングテープやフィンガーボードガード、字消し板等でマスキングします。
ただしフェンダーのアメスタ等でよく見られますが指板表面の塗装が白濁して塗装が浮いている
症状が有る場合はマスキングテープの使用は厳禁です、剥がす際に塗装も剥がれてしまいますので。

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そして塗装面のお手入れです。
よくケミカルは何を使っているか聞かれるのですが手垢程度や軽い汚れの場合は
リンレイの家具用ケミカルを使っています。
これはラッカー、ポリを問わずに使える便利な一品です!
※わざわざ書きますがベタ付きが出た劣化しているラッカーやツヤ消し塗装には使えません。
そしてメーカーの注意書きのままですが必ず目立たない所で塗装に悪影響が無いか試してから
ご使用下さい。また金属パーツはゴールドを除き影響ありませんが樹脂パーツによっては注意が必要です。
更にわざわざ書きますが当ブログを見て何かしらのトラブルに見舞われても一切責任は負いません。

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このリンレイさんは泡状なので使いやすいです。

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これも指板オイル同様にキッチンペーパーや柔らかいクロス、ウエスに出してから使用して下さい。
キッチンペーパーをご使用の場合、コストコで売ってる様な頑丈な物は塗装にキズが付きますので
ご注意を。
クリーニング時、ふき取り時はあまり力を入れない様に。
コレで取れない汚れはコンパウンド系やワックス系の出番になります。
その話はまたいずれ。

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ふき取り時のクロスはここ数年はフリーダムさんのクロスを使っています。
大判なのでふき取り易いですし性能面も満足です。
ただし新しいうちは毛クズが出やすいので自分は一度水道で軽くすすぎ洗いしてから使っています。

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さて、実はここからが一番書きたかった内容だったりします。

皆さんあまり気付かれていませんが六角ナット類が知らぬ間に緩んでいます。

もちろん工場での生産時や当店メンテナンス時にはしっかり締め付けてしますが
塗装や木部の「痩せ」が原因だったり、ジャックやポット等の使用負荷の掛かる箇所
は使用頻度によって緩みます。
なのでギタリスト、ベーシストならソケットレンチのレンチセットを持っていた方がいいでしょう。

ロトマチックのペグなら10番です。(スパーゼルは11番)
緩んでいたら軽く締め付けて下さい。
締め過ぎるとヘッドの塗装が割れますのでご注意を。

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ここもよく緩むジャック部。
スイッチクラフトなら13番、国産や大陸製のミリ規格ジャックなら大体が12番です。

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面倒ですがジャックプレートを外し、ジャック本体をしっかりと押さえ、空回りしない様に締めつけて
下さい。
ジャックプレートを外さずに締め付け⇒ジャックが内部で空転⇒配線が捻じれて断線⇒
配線修理でご来店⇒毎度有難う御座います!…となりますので(笑)

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ポット類はCTSならスイッチクラフトと同じく13番です。
国産小型ポットやEMG純正なら11番、国産大型は12番です。
画像はありませんが(撮り忘れた)言うまでも無くジャック同様、コントロールパネルを開ける、もしくは
ピックガードを外してポット本体をしっかり押さえてから締め付けて下さい。

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こんな感じで外出制限下にギターを弾きまくるだけではなく弦交換のついでにでもメンテナンスして
みてはいかがでしょうか?


最後になりましたが常連様をはじめ自宅に長くいるとついネットショッピングでポチりとやりがちな皆様へ
注意喚起です。
昨年秋、年末頃から一部では話題になり、正規代理店も対策に乗り出してはいましたが
いまだにエリクサーのニセモノが出回っております。
主に密林ですが以前は出品者が中国人と非常に分かり易かったのですが最近はソレっぽい
ショップ名で販売されている様です。
3パックセットで他よりも明らかに安いエリクサーは絶対にポチらないで下さい!!

そしてつい最近ご来店頂いたお客様から頂いた情報ですがコルグのクリップ式チューナーも
要注意です。
たまたま自分も同じ物をマンドリンやウクレレ作業用に持っていたのですが…

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これは液晶下にコルグの刻印がありますがニセモノには刻印が無いそうです。
しかも商品ページには刻印有りのホンモノ画像が使用されているのに届いたら刻印無しで
取説はオール中国語…
まぁネット通販アルアルではありますが他より明らかに値段が安い物にはご注意を。


一刻も早いコロナ終息を心より願っております。


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CTSロングシャフト500kΩのキャップ開き防止策。アーチドトップLPにしっかり取り付けるにはこれしかない編

 2020-03-21
COVID-19のお陰で大変な事になってますね…
当店は御存じの通り来店予約制ですし多人数が集まる事も無いので特に営業縮小、自粛等はせず、
至って通常営業しております。
もし来店予約を頂いているお客様で当日の体調に問題がありましたら予約変更、キャンセル等は
遠慮なくお申し付け下さい。
一刻も早い終息を願っております。


さて、今回はマニアックでありながら意外と重大なトラブルシューティングについて書いてみます。

レスポールを始めとするアーチドトップギターで多用するCTSロングシャフトポット。
以前はレギュラーラインのCTSだけでしたが現在はカスタムCTS製もラインナップされています。
当店ではノーマルシャフト同様にカスタムCTSしか使用しませんが従来型、カスタムCTS問わずに
最近はやっかいな症状が発生しています。

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少し前から見受けられる様になった症状なのですがアーチドトップのギターに
「しっかりと六角ナットを締め付けて取り付るとポットのキャップが緩んで外れてくる」症状です。
場合によってはフラットトップへの取り付けでも起こってしまう事を確認しております。

ロングシャフトと言えどポット本体部の作りはノーマルシャフトと同じでポットのキャップは
4点のツメを折り曲げて組み込まれています。

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このツメがポット取り付け時の六角ナット締め付けトルクによって開いてきてしまいます。
お手持ちのギターで同ポットが付いている場合、アースが結線されているポット背面を
指でつまんで軽く揺すってキャップが動く様でしたら既にツメは開いてきています。
ノーマルシャフトでは見ない症状なのですが何故か近年のロングシャフトでは多発しています。
最近までは「自分の締め付けトルクが強過ぎるのか?」などと思っていましたが
他店作業品でこのツメの部分に瞬間接着剤を流し込んでいる物を見掛けたので本質的な問題で
あると確信しました。
今回は普段行っている対策、防止策について書いてみます。

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ちょうどロングシャフトのスムーズポットをご注文頂いたので改造作業と合わせて対策作業も
行います。

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ちなみに問題が出るのは上記のキャップのツメだけではなく、このシャフト外筒の根元、
何故六角形状なのか不明な外筒根元も難有りです。

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ココも締め付け時に六角裏面の圧着部が抜けてガタつきが出ます。

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なのでまずはこの真鍮製外筒とプレートをハンダ付けで止めます。
六角ナット形状の表側だと作業しにくいので内側でポットの機能に差し障りの無い箇所を
選んでいます。
グリスが付いている場合はしっかり脱脂しないとハンダは乗りません。

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根元の加工とスムーズポット化作業が終われば一先ず組み込みます。
ツメの部分はしっかりと圧着済みです。
当店はスムーズポット化加工を行うので気付いていますがツメの部分、と言うかキャップ自体の
金属はノーマルシャフトよりも柔らかいです。

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組み込み後、ツメの部分を念入りに脱脂。

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プレート部とハンダで止めます。

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もちろん4箇所全て行います。

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完成!

これでギター本体へしっかり締め付けてもポットがガタつく事はありません。

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数年前までは全く起きなかった症状ですが近年は素材の金属が更に柔らかくなった為か
これまでと同じトルクで締め付けても発症します。
ただでさえアーチドトップだと締め付け時にポットへは斜めに締め付けトルクが伝わるので
シャフト曲がりや変形などのトラブルが出易いのは仕方ないのですが。

謎?なのはポット本体の底面がボディーに当たっていて締め付け時にシャフト部を引っ張る
力が加わればテコの原理でキャップのツメが開くのは予想出来ますが
大抵ポットの緩み防止で座金ワッシャーを挟み込んでいます。
そして座金ワッシャーはシャフト根元にしか当たっていない。
つまりポット本体はギター壁面から浮いた状態なのでテコの原理も作用するはずがない…
なのに何故にキャップが開くのか…

現在スムーズポット化の有無を問わず、当店でロングシャフトを使用する場合は必ず上記加工を
施しております。


季節の変わり目はオッサンの体に堪えます。花粉症なので尚更です。
そんな折にやっかいな新型ウイルス到来です…
皆様もご自愛下さい。
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80年代MARTIN HD-28 ピックガード剥がれ⇒貼り替え編

 2019-10-19
今回お預かりしたのは80年代のHD-28です。
手に持った感じ現行モデルに比べてしっかりとした重量感があり、「あぁ良い材で出来てるな」と
直感しました。
やっぱりヘリンボーンだとボディーの輪郭がハッキリしてカッコイイっすな。

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さて、お見事なピックガードの剥がれっぷりです。
現行には無い塗装前にピックガード貼り付け、ピックガード上にも塗装が施されているタイプです。
剥がれの原因としてはピックガード自体の縮み・変形なのですがプラスチック系素材に
揮発溶剤であるラッカーを吹けばそりゃぁ何らかの変質は起こるでしょう。
塗装がこの症状の要因の一つなのは確実だと個人的には思っております。
もちろん剥がれていない個体も有るので保管環境も大きな要因なのは言うまでもありません。

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ここまで急角度で剥がれているにも関わらずマーチンクラックが入っていないのはラッキーかも。

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分解して着工です。
上からと下からの2方向から剥がれている感じ。

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まずはまだ剥がれていない箇所のピックガード際にデザインカッターを入れて塗膜と
ピックガードを完全に分離します。

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いよいよ剥がしに掛かります。
用意したのは熱風絞り込み君を装着した安物ドライヤーです。
この手の作業に高くて良いドライヤーは向いていません。良いヤツは温風の温度が高過ぎます。
へちょくて風量の弱い安物が最適です。
熱風を当てたいのはピックガードだけ。その他の箇所には熱を加えたくないので
熱風絞り込み君は必須です。

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安物と言えど熱風絞り込み君を装着するとピンポイントに熱風が集約されるので
それなりの高温になります。
5秒ぐらい熱風を当てては少しづつ剥がす。
コレがかなり緊張するんですよ。
ピックガード下の見えないトップ板が実はクラック入っていて一緒に剥がれてこないかと。
なので本当にジワリジワリの牛歩作業です。

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ようやく半分ぐらいまできました。

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あと少し!

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トップ板のクラックも無く無事に剥がす事が出来ました。

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用意したのはネット通販で買ったマーチン純正28用ピックガード。
現行商品なので剥がしたオリジナルとは少し形状が違い、
オーバーサイズではないのに少し大きめです。
ちなみに以前はマーチン純正ピックガードは割と簡単に入手出来たのですが
現在は日本国内小売り販売設定無し、リペア受付時のみ対応との事。
そのお値段…
3万円だと!高っ!工賃高っ!
ピックガードは2000円ぐらい、送料入れても3000円ぐらいなのに。

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とりあえずあてがってみる。
塗装の切り口=傷口は上手く隠れます。そりゃそうだ、大きめなんだから。

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元の形状に合わせて加工する事も出来ますが今回は傷口もピックガードで覆い、
塗装の無いエリアへの防湿、対乾燥を狙うので若干の形状調整のみ行います。

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貼り付け前にフレットのサビや指板の汚れが気になってたので先に研磨クリーニング。
指板オイル塗布、ボディーサウンドホール内のホコリ除去など。

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さて、緊張MAXで貼り付け一発勝負に挑みます!
が、
いざ剥離紙剥がすと粘着力に若干不安が…
たぶん何の凸凹も無いツルッとした塗装の上に貼る分には良いのだろうけど
今回の様に貼り付け面に段差が有るとちょっと心もとない。

なので粘着テープ剥がしました。画像は撮り忘れたけど。
ステッカー剥がし塗りながらコツコツと。
灯油臭で気持ち悪くなりながらコツコツと。

剥がし終わった裏面をきっちり脱脂してから両面テープの食い付きが良くなる様に軽くペーパーで
サンディング、そしてこの手の作業に多様しているニットーテープの強力両面テープ(超薄いヤツ)を貼り付け。

そして緊張の一発勝負貼り!

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上手く貼れました。
定着するまで一晩置いてから作業を進めます。
って事でホッと一息しながら気になったのはヘッド面の汚れの付着(笑)
ペグワッシャーの根元にも汚れがこびり付いていたのでペグを外す。
そしてクリーニング。
そして今日の作業は本当にここまでにする。

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翌日組み込みやって完成!!
画像は無いけどボディー側も徹底的に磨いてやりましたゼ!
今回の作業、ここまでやってピックガード代込みで12000円です。
正直失敗しました。見積り安過ぎました。メーカーみたいに3万円欲しいです(笑)

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えー…、相変わらず「トーンガレージさんはアコギも作業してもらえますか?」な問い合わせが多いです。

や っ て ま す 。

大 歓 迎 で す 。
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FENDER/USA SRV-ST フルメンテナンス&サビ対策 最近KTSチタンサドルの出番が多い編

 2019-09-17
今回は個人的にも付き合いの長いスタジオB4さんからのご依頼リペアを紹介。

何故か白1Pのピックガードが付いたSRVシグネイチャーストラト。
フレットのすり合わせを含むフルメンテナンス、ピックガード製作等ガッツリ作業です。

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同じお客様のギターを作業させて頂く事数回、毎回作業の重要なポイントなのが
サビ対策です。
今回はゴールドパーツなのでいつも以上にサビが酷いかも。

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ブリッジ周りは元よりビス類も全て交換します。

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近年はフェンダーのみならず、パーツメーカーを問わずメッキ加工が環境規制により
一昔前に比べて薄く、対サビ性や対摩耗性が弱くなってはいます。
なのでサビが酷くなったからとは言え同じパーツに交換しても一時的な解決にしかなりません。

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さて、まずは分解…
はい。出ました。
ステルストラップです(笑)
ブリッジのスタッドスクリュー抜いたら1本だけ埋め木が飛び出してきた…

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指で摘まんで引っ張ったら出てくる出てくる(笑)
言うまでもなく埋め木はきっちり接着されているべきですが。
まぁ先は長い。後で埋め木やり直し⇒ビス穴空け直しですな。
もう見積り言っちゃったし。もうスタジオ通してお客様からの見積OKもらっちゃったし。
故にタダ作業確定…

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とりあえずはピックガー製作から取り掛かる。

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ビス類以外にも汗の侵入でCRLレバースイッチのトッププレートが変質している。
が、接触不良やガリが無いのは流石CRLと言ったところ。
本当は交換が望ましいが現在CRLのレバースイッチはかなり価格が上がっている。
今のところ機能に問題が無いので今回はこのまま使う事に。
ポット類は接点クリーニング、ジャックはスイッチクラフトへ交換です。

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ピックアップカバーを外す。
ポールピースがサビているのは仕方ない。
このままサビが奥深く浸食していけば将来コイル断線も考えられるが現状軽くサビを除去する
ぐらいしか打つ手は無い。

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が、側面のコイル剥き出しは汗の流れ込みも考えられるので一工夫しておく。

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全PUの側面にアセテートテープを巻く。
布状なので多少の汗はコイルへ届く前にテープが吸い込んでくれる事を期待。
ちなみに画像は無いがアセテートテープの貼り直しが出来る様にコイル外周には
粘着力の弱いフィルムテープを貼ってから施工しておいた。
これでアセテートテープを剥がす際にコイルを引っ張る力はだいぶ軽減出来るはず。
つまりはアセテートテープを貼るだけでなくいつの日かの貼り直しまでも想定しておくって事。


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で、例のスタッド穴を埋め木。⇒空け直し。

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そんなこんなを作業しながらも黒3Pのピックガード完成。
画像は完全に撮り忘れましたがフレットのすり合わせも完了。
ここからは組み込み作業に入ります。

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実は分解時から気になっていたトレモロスプリングハンガー。
パネルを外して使われていたのでしょうが画像では分かりにくいもののハンガーに白い粉が
付着しています。
バフ掛けのコンパウンド付着とは違った感じ。たぶん汗かなぁ…
元々このハンガーの表面もメッキ無しだから酸性に弱いし。

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なのでGOTOH製ハンガー&スプリングに交換。
ブリッジアース線の取り方も一工夫。線材もへちょい物が気に入らなかったから交換。
こうやってどんどん見積り金額の範囲を超えていく(笑)⇒もちろんコダワリの分は見積り外、全て自腹(悲)

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さて、ブリッジだ。
サドルはKTSのチタンサドルへ交換。
サウンド云々は置いておき現状サビ対策としては最強の選択肢である。


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スタッドスクリューは入手が困難になりつつあるステンレス製。
ピックガードマウントスクリューもステンレスビス。

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組み込み完了!

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お引き渡し時、その場でチューニング変更を伝えられて少しバタバタしたが無事作業完了!

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チタンサドルね。
サウンド=高域の出音アップ的なイメージが強いしメーカーの売り文句もそんな感じなんですけど
ウチとしては対サビ性能と精度でオススメですね。
ちなみに10.5ミリピッチのプレスタイプ、PR-14はほぼ常時在庫しています。
何故かって?そりゃ最近よく使うからですよ。
フェンダーMEXやUSAでよく付いていますがサビ云々は個人差があるとしてもメーカー純正は
弦高調整イモネジの精度やら色々問題が有るもんで。
その点KTSさんは精度に関してはバッチリで全くの問題・不安ナシ!
そして天下のGOTOHさんは10.5ミリピッチのプレスタイプはラインナップに無いし。(ブロックタイプは有る)
なのでアメスタ系10.5ミリピッチのプレスサドル仕様で徹底的にヤルならKTSしか選択肢が無い。
(くどくど書いてますが今回のSRVは10.8ミリピッチです)

ちょっとお高いサドルですがMEXやUSAのアメスタ系をお使いの方でブリッジセッティングにお悩みの方は
ご相談下さい。
そう言えば数年前に金属アレルギー?対策でお持込み取り付けを作業した記憶も有るな。

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あ、スタジオB4さんオススメです!
心斎橋店はよく知らないのですが茨木店はスタジオ前に車横付け出来るからメッチャ便利!
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現行Washburn N-4 を徹底的に作業する。Generation AxeでN-4人気再燃?編

 2019-08-23
※本文に入る前に皆様にお願いがあります。
当店へメールでお問い合わせ頂く際にはPCからのメールを受信可能に設定願います。
ここ1週間で3件、スマホやタブレットからお送り頂いたと思われるメールに返信したところ、
返信メールがエラーで戻ってきてしまいました。
PCから送信して頂いた場合も返信が確認出来ない場合は迷惑メールホルダーや
メールボックスの残量をご確認お願いします。
頂いたメールは即日、もしくは翌日に確実に返信しておりますので。




今回はN-4の現行モデルを徹底的に作業させて頂きました。

この一カ月でクイックリペアを含めN-4は3本作業しました。
やはりGeneration Axe効果で盛り上がってるからでしょうか?

さて、今回ご依頼頂いたお客様は以前にEVH、AXISと2本作業させて頂きましたので
その2本との併用時の違和感的な物を減らす事も念頭にセットアップしていきます。

また以前よりN-4はかなりの本数を作業してきているので現行モデルならではの特徴も
書いてみようかと。
本文内で旧型と表現する場合はイシバシ楽器取扱い前のN-4とお考え下さい。

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まず最初に驚いたのはネックグリップ。
薄い!めっちゃ薄い!
往年アイバニーズのRGとタメ張るぐらい薄いかもしれない。
グリップ面から見るとロックナット端や指板端が見えてしまうぐらい。
旧型のUSA,ジャパンを含め歴代最薄である。

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やはりと言うかフレットエッジは結構落とされている…
弦落ちするよなぁ…
お客様と相談のうえEVH、AXISに打ったJESCAR#55090へ打ち換える事に決定。

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旧型のステファンエクステンドカッタウェイは指板との境目がほぼ垂直だったと記憶しているが
これはなだらかなカーブになっている。
ちなみに塗装の質感も違っており現行モデルは手触りがかなりサラサラしている。
ほぼ無塗装?と思えるぐらい。

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まずはネック側より着工する。
塗装が薄いのでステファンのレタリングが剥がれない様にまずは低粘着性の保護フィルムで
マスキング。

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マスキングテープを貼ってから長年使い続けているステファンガード=ただの薄いゴムシート(笑)
をあてがう。
そろそろステファンガードも新調しなくては…

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マスキング完了!
作業時に指板サイド=ステファン上をヤスリが通過するのでココのマスキングは毎回厳重に
行います。

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ネック裏面も作業中に汚れが付かない様にマスキング。

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指板端の角なんですけどね、横スキャロップとまでは言わないがジェームスタイラーみたいに
波打ちエグレになってしまっている。
なのに手触りは角が立っている感触なので指板修正時にストレート出してから
フレット打ち前に角は少しだけ丸めます。

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レンチ差し込み口の面取りが専用レンチの差し込みを甘くしているので外してグラインダーで
面取り部を削ってしまいたいがこのロッドは締・緩2方向に効くタイプなので緩め切るとネジ山が
ナメてしまう可能性が高い。
なので別の手を打つつもり。
ちなみにこのタイプのロッド、今やESPさんがアピールしているが元々は大陸製のエピフォンや
スクワイヤー等がロッド作用不良の不良率を減らすべく導入したのが最初だと思う。
個人的には地味ながらフロイドローズ以降最大の効果的なデバイスだと思っている。マジで。

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徹底的なマスキング完了。

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フレット抜いて指板修正。
多数の斜め方向に走っているキズ?みたいに見える筋は木目です。
想像外と言えば失礼かもしれないが今時のギターにしてはかなり硬い指板でした。
あ。もちろんヘッド面もマスキングしています。

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指板修正中、上記のロッド差し込みをスムーズにすべく指板エンドを1ミリだけ短くします。
1ミリなら見た目に分かりにくいだろうしロッド差し込み口の面取りが約1ミリだったので。

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フレット打ち中。
上にも書いたけど硬いのよ…この指板…
無理すれば硬いだけに割れる可能性が高いのでいつも以上に慎重になりました。

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フレット周り無事完了!

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さて、お次はボディー側。

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旧型には無いトレモロバックパネルに設けられた「トレムストップ」なるアームアップ止め。
長い間アップ止めには色々模索してきただけに気になるポイント。

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パネル下はこんな感じ。

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フロイド6弦側のベースプレートにこの突起が当たってアームアップを止める方式。

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が、

突起の付いたビスの受け=アンカー横のボディーが割れている…

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アンカー打ちこみ時の下穴が狭すぎたのか設置位置が壁に近過ぎるのか…
おそらくは後者だろうが既に割れているのでフロイドのテンションを受け止める事は無理だろう。
そして症状拡大の可能性が高いので今後は使わない方が良いかと。
残念です…
ナイスアイデアだけにイケてたらパクろうかと思ってただけに…
やはりこの先も次のアイデアが浮かぶまではこのやり方でいきます。。。


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トグルスイッチ周りの配線が長ったらしいので配線やり直します。
スイッチ自体は切り替えトルクが硬めなので座って弾いてて太ももに当たっての無意識スイッチング対策に
少しは有効だと思われるので流用。

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ボリュームポットは刻印からスイッチポットでお馴染のBOURNS製?っぽいけど
やはりココは信頼のCTSへ。

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まずは導電塗料の塗り直し。
純正状態では塗装が薄いせいか導電塗料が木部に染み込んだ為か導通がありませんでした。
ビス穴付近の一部を塗っているのはパネル裏面と導通を得る為です。

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導電塗料が乾くまでの間、お預かり時より気になっていたフロントのダンカン59に手を入れる。
アセテートテープが中途半端に剥がれているのはよろしくない。

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最近のダンカンは線材を纏めている箇所の処理が雑。

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ハンダからやり直して収縮チューブで絶縁。

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何故か明らかにコイルの巻き数が左右で違う…
ディマジオのパテントがオープンになったからと言ってド定番の59の仕様を変更するとは
思えない。

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不安になって今更ながらモデル名を確認する(笑)
やっぱ59よねぇ…

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ここで各ボビンの抵抗値やインダクタンスを測りダンカンの故意なのか無作為なのかを
検証し出すと終わりが見えなくなるので妥協してロウ浸けへと進む。
いや、ホント最近のダンカンは色々困った事が有るんですよ…

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ロウ浸け完了!

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アセテートテープの剥がれもナシ!(貼り直してるから当たり前やけど)
配線纏め部の飛び出しも無くなってお腹周りスッキリ!

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導電塗料も乾いたので有線でアーシングを結線。

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パネル裏にも導電塗料が塗られてましたが…
やはり塗り方がテキトー過ぎて導通ナシ。

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アルミテープ貼りました。

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本格的な組み込み前に分解時計測しておりた各弦弦高を元にフロイドのサドル下に
ESPのスペーサーを入れます。
組み上げてからもネチネチ何度も調整しましたが今回は2弦・4弦・5弦下に0.1ミリを
入れるパターンが一番しっくり来ました。
ホント最近のフロイドは苦労しますわ…何でデフォで3弦と4弦の高さが微妙に違うかねぇ…

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組み込み完了。
トレモロスプリングのハンガーとビスも安っぽいのが付いてたのでGOTOH製へ換えました。
何故か個人的にハンガーのビスがユニクロメッキだと許せません(笑)
機能的には問題無いだろうしシャーラーのフロイドをセットで取り寄せても純正でユニクロメッキビスが
付属しているのだけれども…どうしても気に入らない(笑)
ユニクロメッキのビスを使っている=安物の図式が頭にこびりついているからだな。

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トグルスイッチ周りの配線も少しはスッキリしたかと。

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ポットCTS(スムーズポット加工済み)。
これにて配線作業終了かと思いきや…

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分解時には気付かなかったけどジャックの配線時、
フゥゥゥ~~っとプラスチックの焼けた嫌な匂いがして微かに煙が出た。
プラグインしても普通に音は出るしガリや接触不良も無い。
でもあの匂いと煙が忘れられない。
この類の不安を残す事は精神的によろしくない。
徹底的シリーズなので妥協したくない。
なので交換用ジャックの手配の為に納期が1日延びたがジャックを交換する事にした。

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右が元からのジャック、左が交換するジャック。一見は同じ様なルックスのジャックなれど
土台のプレートの材質が違う。
端子の緩み等も無かったけど緑掛かった土台素材が少し溶けたのだろうか。
ひょっとすると見えない奥の方に熱対策の甘いプラスチックパーツが潜んでいるのかも。

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あーやっぱ交換したらモヤモヤせんで済むわ(笑)

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ようやく完成!

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指板端、フレットエッジの処理も良い感じかと。
もちろん弦落ちはありません。(自分が弾く限りは)

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ネック調整レンチも作業前よりは入り易くなりました。
いや、本来はネック外しての調整をお勧めしたいところではあるけどもEVH、AXISユーザーだと
やっぱこうやって調整したいですやん?
エンジニアとしても塗装の具合やネックの薄さからこの先もネック調整は頻繁に必要かと
予測出来るので指板を削る決断をしました。

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現行、旧型問わずに唯一無二、最強のハイフレットプレイアビリティー!

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お客様へお渡し間際までこだわりの微調整を続けました。
何かね、この類のね、徹底的シリーズはね、作業しているうちに楽しくなってくるのな(笑)


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