FENDER USA '72ST ネック大手術!1Pネックのトラスロッドって…へぇ~~…そうなんだぁ~…編 (長編&画像多し)

 2012-03-31
今回は久し振りの長編リペアスペシャルです。



(画像も多いので未だにISDN回線の某民主社会主義共和国在住などネット環境の重い方には閲覧をオススメ出来ません。)



FENDER 72年ST メイプル1Pネック


スカンクライン入れ直し&フレット交換編!



患者様は72年の貴重な1ストリングガイドのメイプルネックです。

DSCN3134.jpg

ヘッド面の日焼け具合も黄色すぎずGOOD!

DSCN3135.jpg

グリップ面を見てみると…

DSCN3128.jpg

あらら。

DSCN3129.jpg


スカンクラインが割れて一部は欠損しています。

よく見ると中に白いプラスチッキーな物体が…

DSCN3133.jpg


接着剤?
パテ?

しかも細いドライバーで軽く押すと「ぷにゅぷにゅ♪」するし。

まぁこの割れている箇所のスカンクラインの薄い事
最も薄い所では2ミリも無い…

そう。

ロッドからグリップ面までが2ミリ弱!

グリップ薄く削り過ぎやろFENDERさん…


そうこう言っててもしょうがないので

全スカンクライン除去!
と、簡単に言ってみるがビルダーY田は至極丁寧に、そしてかなり慎重に作業してました!

DSCN3235.jpg
DSCN3236.jpg
DSCN3237.jpg

例の白い「ぷにゅぷにゅ」はトラスロッドに被されたチューブ。

ロッドのサビつき防止の為なのかロッドの共振防止の為なのかは不明…

ただ、

こんだけアソビ有ったらどっちの役にもたたんやろ!状態でした。


スカンクライン除去後には残った生産時の接着剤を剥がしたり傷口の成形が必要ですが

ロッドが入ったままだと作業が難しい!

キッチリと成形しないと新しいスカンクラインの埋め込み精度が落ちる…



抜いちゃうか! トラスロッド!!

ってな結論に至る。



まずはロッドエンドの筒状ストッパーを抜くべくちょうど真上にあたる箇所のフレットを抜く。

そして必要最小限の穴を空けます。

当然フレットを打てば見えなくなるサイズの穴です。

DSCN3298.jpg

穴からネックグリップ方向へ工具を差し込み慎重に圧力を加えると、

DSCN3253.jpg

出てきましたねぇ~


で、


抜いたトラスロッドはこんな感じ。

DSCN3246.jpg
DSCN3248.jpg



抜いたらネックはすっからかん♪

良く見ればヘッドへの貫通穴のセンターがズレとるがな… 当然修正しましたよ~

DSCN3251.jpg 


DSCN3245.jpg
DSCN3249.jpg


ここまで傷口が露わになれば古いボンドやらささくれやら処理し放題!

新しいスカンクラインとの接着面もバッチリ成形出来ました。


そして新しいスカンクライン用に硬めのウォルナットを選んで製作。

DSCN3289.jpg

ロッドに当たる部分はネック側と同じRにカットしてロッドとの密着性をバッチリに仕上げていますが
専用の治具を作ったりと 加工に手間が掛かりましたが一部企業秘密もありますので画像はありませんm(-_-)m


白いグダグダのチューブは当然クビにしてロッドの径に合わせたチューブを被せてから
(ホンマはチューブなんて必要もないし入れたくはないのですがココはオリジナルスペックに忠実に!)
仕込み準備完了!

DSCN3292.jpg


ロッドを元通り仕込んで、

DSCN3297.jpg


いざ接着!


DSCN3305.jpg
DSCN3302.jpg


ウォルナットの余分な部分が多いのはしっかりとクランプで押さえて密着させる為です。

十分に乾燥させてから成形

スカンクライン周辺のみ塗装作業しました。
画像は塗装完了、バフ完了時です。

DSCN3467.jpg


ここからが今回の作業の第二難関。

実はこのネック、

とんでもなく逆反り&トラスロッドゆるゆるだったのです。。。


通常のフレット交換同様の作業でしたので敢えて画像はありませんが

指板修正むっちゃ大変でした

かなり指板を削りましたが

いつポジションマークが消えるのか

の恐怖と背中合わせのスリリングな作業でした。

幸い?リフレットがジャンボタイプでしたのでフレットのすり合わせとの併用で何とか使えるネックに
する事を第一に慎重に作業を進めました。
フレット溝切りも大変でしたけどね。

フレット打ち→指板表面塗装完了

DSCN3469.jpg


セットアップもネック角を含めかなり時間を掛けて煮詰めながらやっと完成!

DSCN3471.jpg 


弦高も1弦12フレットで1.3mm、6弦12フレットで1.8mmに設定して問題となる様なビビりに無い
コンディションにセッティング出来ました。

やっぱりシングルストリングガイドってシブイっすね!

DSCN3475.jpg


元のネックコンディションが…だっただけに依頼主のお客様にお渡しした時に納得して頂いて
本当に嬉しかったです!
と、言うか変な言い方をすれば運が良かったかなと。

何故かと言うと

かなりの逆反りだったが各作業段階で大きくネックが動く=反り特性が変化しなかった。

からです。

元々かなり硬いメイプルだったので動いたとしても大きな動きにはならないと作業前に予想はしてましたが…


今回は依頼主の常連様に「作業中に如何なる事態になろうともある程度は仕方ない」と事前に了承を得る事が
出来ましたので作業しましたが、普通はやりたくない…と言うか結果に責任が持てない作業は受けたくないですね。
そんなスタンスでToneGarageは日々精進しております。



ここまで長文にお付き合い頂いて有難う御座いました!



M様、次回はもう少し問題の少ないネックでお願いします(笑)



















スポンサーサイト
タグ :
コメント












管理者にだけ表示を許可する
トラックバック
トラックバックURL:

http://tonegarage.blog52.fc2.com/tb.php/106-d49c0ea2

≪ トップページへこのページの先頭へ  ≫