Sustainiac Stealth Pro - 7 String 日本未発売のサスティニアック7弦モデルをメンテナンスしてみた…編

 2015-06-11
今回は日本未発売のSustainiac Stealth Pro - 7 String なるデバイスに挑んでみた。

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日本未発売であるが為にほとんど触る機会の無いブツである…

普段サスティナーに関しては取付けやモデファイをお受けしているのでこのアイテムの調整依頼を頂きました。

いやぁ~ブッちゃけ詳しくはないモノなんだけどね(笑)

遠~~ぃ記憶の中ではこの前身モデルを軽く見た?チェックした事があるぐらいかな??


本題に入る前にサスティニアック~サスティナーに関して軽くご説明を。
お問い合わせ頂く際にも「18Vサスティナー」やら「18Vサスティニアック」、「布袋モデルのサスティナー」等
色んな呼称が飛び交ってますので。

①サスティニアック
フェル社、布袋モデルで有名。18V駆動のみ。
アランフーパーなるアメリカ人が開発。後にフェル社が販売。
スタンダードモード(原音が伸びるモード)では恐ろしくパワフルである。巻き弦のミュートが困難なので
エフェクト的に使うなら面白いがフレーズに盛り込むにはテクニックが必要。
アルカリ電池2個使用、しかも燃費が悪い=消費電力、電流が高いのでランニングコストが高くつく…
フェル社取扱い廃版よりかなり時間が経っているので故障していても修繕パーツが入手不可。
なのでヤフオクで高額入札は非常にデンジャーー!!


②サスティナー (フルモードサスティナー)
フェル社がアランフーパーより諸権利、一部のパテントを買い取り、サスティニアック取扱いを開始。
そのサスティニアックを元に開発。初期のモデルとFR-180Sを除き基本的に9V駆動。
サスティニアックの扱い難い部分が改善され、歴代数多くのバリエーションが有る。
フロントドライバーをピックアップとしても使える現行モデルは10年以上モデルチェンジしていないロングセラー。
パワー感こそサスティニアックには及ばないが燃費、使い易さでは熟成しきっている。
X-JAPANのhideモデルや単体キットのFSK-401でお馴染み。


③サスティナーライト
フェル社のフルモードサスティナーの廉価版に位置するモデル。9V駆動。
マイナーチェンジにより数種類のモデルが存在するが超初期のモデルはドライバーが完全にピックアップの
ルックスなので一見ではサスティナー搭載か分からないほどだ。(最近超初期モデルはほとんど見なくなった)
現在も搭載モデルは市場で見掛けるがフルモードと混在して扱われているケースが多い。
フルモードとはドライバーの構造、ミックスモードが無い等の明確な違いがある。
FRモデルにて唯一7弦サスティナーモデルが存在していた。


④ジャクソンサスティナー
ジャクソンのデフレパード、フィルコリンモデルに搭載されている。18V駆動。
以前ブログも書いたが調整作業に至っては軽く地獄を見た…
ドライバーはディマジオ製だと思われるが今まで3本触ったが3本共に直流抵抗値がバラバラ…
未だに正常なドライバー抵抗値が分からない(笑)
フロントピックアップでもサスティナーが駆動する(実はセンターの音をミックスさせているのだが)のは画期的である。
しかしながら上記理由により製品としてクオリティーコントロールが成り立っているとは思えない。
正常?と思われる物はサスティニアック同様のパワー感!


⑤18Vサスティナー
フェル社の超初期型サスティナーとごく少数しか販売されていないFR-180S、当店で18V化モデファイを行った物が
「18Vサスティナー」の呼び方に相応しいかと。
お客様の問い合わせ時はサスティニアックを18Vサスティナーと呼ばれる方が多いです。


⑥サスティニアック ステルス?
フェル社に諸々の権利を売却した後もアランフーパーが開発し、販売しているモデル。18V駆動。
恐ろしく昔に見た?触った?記憶が微かにあるが現行の⑦のモデルとはドライバー形状が少し違い、
3弦と4弦の中心でヨーク板が垂直に分割されている。
その為チョーキング時等で弦が3弦~4弦の間に位置するとサスティニアック効果が途切れる…
パワー感は中々だったような記憶がちょびっとだけ残っている…


⑦サスティニアック ステルス プロ
今回書かせて頂くデバイスです。18V駆動。
今回は7弦バージョンのご紹介ですが6弦モデルも当然存在します。
フェル社へサスティニアックの諸権利を売却した後もアランフーパー氏が手掛けているフェル社サスティナーとは
全く別のデバイス。
日本未発売で米国サスティニアック社がネット販売している様だ。
結構イィお値段なのでこれを個人輸入するにはかなり気合いが要るかもしれない…
後ほど書きますが18V駆動でパワー感バリバリ!
前身モデル⑥に比べ、3弦と4弦の間のヨーク板同士の端を斜めにカットしてデッドポイントを無くしている。


⑧フロイドローズサスティナー
かのフロイドローズ氏が手掛けるサスティナーユニット。
フェル社とは全く関係の無い製品。ドライバーはシャーラー製。
以前KRAMERに搭載されているモデルを触る機会に恵まれたが基板が故障していたので詳細は不明。
基板自体はサスティニアック初期型に似ていた。




さて、本題のSustainiac Stealth Pro - 7 String です。
ギター自体はシェクターのダイアモンドシリーズ、韓国製です。
日本未発売モデルなのでお客様は個人輸入にて購入されたそうです。

今回は赤と黒の2本をお預かりしました。


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赤の方はメーカー生産時よりサスティニアックが搭載されたモデル。
黒はEMG2発仕様にサスティニアック後付け加工が施されている様です。

 ご依頼頂いた内容は黒のサスティニアックのミックスモード(原音+倍音)とハーモニクスモード(倍音)が
ほぼ動かない状態だったので何とかならないか…です。
日本国内のシェクターが取り扱っていないモデルなのでメーカー修理を依頼するにはアメリカまで爆裂な送料を
支払って送り返さなければならない。
…なのでご依頼頂きました。

幸いサスティニアックが正常に機能している赤があるのでそれを見本として不具合箇所を探れます。(大変なんだけどね…)

まずは赤の方をチェック。

コントロールはサスティニアックのON/OFF、と3モードの切り替えスイッチ。
これはフェルのサスティナーと同様ですな。

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バックパネル内。
スイッチ部は独立基板でメイン基板はヒートシュリンクに覆われています。

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基板には3個の半固定トリム。
色々イジりながらこれら半固定トリムの役割を分析する。(大変なんだけどね…)

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動作不具合のある黒。
こちらの基板は半透明のヒートシュリンクなので基板本体が見える。
フェル社サスティナーとは違い近年の家電みたいなプリント基板!

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基板を外してフェル社サスティナーと並べて置いてみる。
スイッチ類が別体になっているだけでなく全体的にコンパクトだ。
このサイズなら大きな木工加工=ザグリ加工は要らないかと。
まぁ基板がコントロールにラクに入っても電池ボックスの加工は必要なので超お手軽デバイスではないな。

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そんなこんなで赤をチェックしては黒を色々作業してみる…の繰り返し。

結局黒の不具合はドライバー部の製造工程ミスとドライバー、スイッチ部の数カ所に及ぶ配線ミスが原因で
何とか正常に駆動出来る様に仕上げる事が出来ました!(大変でしたけどね…)

いやぁ~基板が壊れてなくて良かった(汗)


で、韓国製ギターのお約束(笑) ここからはサスティニアック関係無いけど。

黒はトレモロスプリングがザグリの壁面に接触していました。
アーム使うと「ゴリゴリ」音がするほど。

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赤はどうなのか?って言えば…

削られてますやん!!

ほんなら黒も製造工程で削っとけや!!って話なんですけどね。
いずれにしろ塗装が終わってから削るって事は元の設計を見直すのが最優先なんだろうけど。。。

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で、削りました。

削った所には黒で着色までしときましたわ。

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最後は話しを本題に戻しますかね。

今回のSustainiac Stealth Proは7弦モデルでしたが駆動のパワー感は初期のサスティニアック同様に非常にパワフル!
18V駆動ってのもありますがスタンダードモード(原音モード)ではミュートが本当に困難なぐらいブィンブィン動きます。
上にも書きましたがプレイの中に盛り込むならサスティナー、圧倒的な駆動パワーを求めるならこのサスティニアック
でしょう。
ただしこのサスティニアック、サスティニアックOFF時、フロントのピックアップとしての音色はかなりハイファイ。
分かり易く言えば音色カリカリでフロントっぽさが無いです。
フェルのサスティナーもピックアップっぽさは足りてませんがこの辺りは本来ピックアップではない物を無理矢理
音が出る様にしてるのである程度は妥協が必要かと。
それでもフロントピックアップとしてのニュアンスはフェルのサスティナーの方が優秀です。

現在7弦モデルではフェル社のサスティナーライト搭載モデル以外ではこのSustainiac Stealth Pro - 7 String しか
選択肢はありません。
フェルのモデルはサスティナーの効きがかなり弱めだったので「7弦サスティナー」なるモノをお求めの強者ギタリストは
コレに手を出してみてもイィのかもしれませんね。 個人輸入しか入手方法無いけど。

機会があれば6弦モデルのSustainiac Stealth Pro キットを入手して色々試してみたいですね。
そう思えるほど圧倒的な駆動パワーを持ったデバイスでした。


sus1_20150611173626978.jpg

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コメント
ややこしいですね
【2015/06/13 18:05】 | オオイケ #- | [edit]












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