ネックポケットの嵩上げスペーサー製作、本来はフロイド付けたエンジニアが手を打つべきだと思う…編

 2016-04-01
今回はフロイドが後付けされブースターも内蔵されているプレイヤー好みにモデファイされた
アッシュボディーのストラトです。

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ピッチシフトキャビティーが無いのでフロイドローズはほぼボディーのベタ付け。

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本来ストラトにフロイドを付けるとブリッジの厚み(高さ)がシンクロとは異なるのでその分かなり
弦高が高くなる。
ブリッジの高さの分ボディー側、ネックポケットも嵩上げしなくてはならないのだが…
今回は3ボルトジョイントのストラトだった為かマイクロティルトを鬼上げしてネック角度を
強烈に付けて弦高を無理矢理下げていました。

もちろんネックエンドとボディーには隙間が空きまくり…
デタッチャブル構造ではネックとボディーの密着度が重要なのですが。
3ボルト故にもしネックとボディーの精度が悪ければネックは左右にグラグラ動くでしょう…

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試しにマイクロティルトを全解除=完全に緩めてみた。
すると弦高は1弦12Fで2.8ミリ、6弦12Fで3.2ミリ…
「これはアコギですか?」ってなぐらいに高い。いゃ高過ぎる。

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なので今回は適正弦高へ調整する為のネックポケットの嵩上げ、
ジョイント部強度UPを狙うべく3ボルトを4ボルト化します!
まずは3ボルト&マイクロティルトの穴を埋め木。

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ちょうど黒のレスポールカスタムのネック折れ修理を作業していて塗料は作り置きが有ったので
サンディングシーラーに黒のカラーを混ぜて埋め木周辺に塗り、乾燥後に樹脂でタッチアップ。
いずれ目痩せはするだろうが埋め木丸見えよりは見た目にマシではないかと。
この作業はお客様指示ではなく単なるワシのこだわり(笑)

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4ボルトの位置出しをして穴を開ける。

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これにて4ボルト化は完了。

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次はネックポケット嵩上げの為のスペーサー製作に入る。
スペーサーの素材はアルミを選択。
同業者ならメイプルやボディー材と同じアッシュの板材を使うかとは思う。
お客様から木材指定の時は自分もそうする。
ただしネックジョイント部の締め込み圧力は相当である。
ネックエンドにシムを入れられているギターのジョイントを外してみれば分かるのだが
どんなシム素材でも(メーカーは紙切れ入れてるけどね)ボディー材へめり込んでいる。またはシムの厚紙が潰れている。
すなわちある程度時間が経過するとシムの役割を果たせていない。
勿論組み上げた時はめり込んだり潰れていないのでシムとして役立っているのだが時間が経つと結局圧着力に負けてしまう…

同様の理由で木材で数ミリの厚さの嵩上げスペーサーを作ってもスペーサー自体が圧力で潰れて薄くなるか
亀裂が入ったり割れてしまう可能性がある。それほどに薄い木材には強度が期待出来ない。
確かにボディーやネックと同じく木材で作った方が弦振動を伝え易いイメージはある。
しかしそのスペーサーに不具合があればセッティングは勿論、肝心の弦振動が逃げてしまう事も考えなくてはならない。

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事前に別素材で1ミリ、1.5ミリ、2.0ミリのスペーサーを作って仮組み⇒弦高計測。
結果厚みは2.0ミリに決定。
ネックジョイントの形状に合わせて切削して完成。

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組み上げた状態。
ネックとボディーに隙間は無い。


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当店ではEVH系でお馴染みのフロイド底面のダンパープレートを抜いたが
弦高は1弦12Fで1.3ミリ、6弦12Fで1.8ミリとフロイド付きソロイスト並みに仕上がった。

別にアルミで切削してスペーサーを作れとは言わないが本来ストラトへのフロイドローズの後付け加工は
ネックの高さまでも手を打ってしかるべきだとは思う。
もしこのストラトが最初から4ボルトでマイクロティルトが無ければフロイド付けたエンジニアは
どんなシムを挟んでネック角度を付けたのだろうか…
って言うかネックとボディーの間に強烈な隙間空いたままお客さんに納品する時ってどう説明するんだろ…
「構造上仕方ないです」なのかな? …そりゃねぇ~よ!

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