FC2ブログ

レアで完成度の高いジャパンビンテージ!Jaramar The Super ハラマーのストラト編

 2019-01-11
あけましておめでとうございます。
遅くなりましたが本年最初の更新になります。
今年も当ブログ、トーンガレージを宜しくお願い致します。

さて、新年1発目は年末に作業させて頂いたレアなジャパンビンテージです。

Jaramar The Super 

ハラマーのストラトです。

ネットで検索すれば詳細に説明していらっしゃるページも見付かりますが
78年より2年間だけ製作された原山ギター製作所のオリジナルブランドとの事。
長年楽器業界で仕事してますが実機を作業させて頂くのは初めてです。
後々書きますがやはり日本人が作るギターはこうでなくっちゃね!的な名品です。

hr1_20190111154346cd9.jpg


ブリッジは残念ながら欠品。

hr2_201901111543487ac.jpg


ジャパンビンテージではお馴染みの8角形ペグ。

hr3_2019011115434833f.jpg


ペグのコンディションも良好。

hr4_20190111154350254.jpg


そして指板は何とエボニーのラウンド貼り!!
(後にこのエボニーにかなり苦しめられる…)

hr5_20190111154352154.jpg


ボディーはホワイトアッシュでONE PIECEのスタンプがあるが…

hr6_20190111154352131.jpg


実際はセンター2ピース。
でも杢の詰まった良いアッシュなので別に2ピースでも構わないと思う。

hr7_20190111154354703.jpg


お客様からお預かりする際にはあまり気付かなかったが分解時に入ってから
このハラマーの製造精度の高さに驚く。78年~、80年代初頭に気配りの行き届いた
ギター作りをしていた工場が有った事に驚きだ。

さて、まずはフレット交換。

いや~これがね、作業途中の画像撮る余裕が無かったぐらい大変でした…

硬かったのよ。このエボニー。

元フレット抜くなりチップ出まくり。ここぞの裏ワザ使っても出るチップ。
指板修正中に削り粉を飛ばそうとエアー吹きつけてもチップが飛んでそのチップ探しに
しゃがみ込んで1時間…腰が痛くなった(笑)
言うまでもなく新しいフレット打っても出るチップ…
フレット打った⇒チップ出た(悲)⇒そのフレット慎重に抜く⇒更にチップ出る(涙)⇒
チップ修正⇒指板研磨⇒フレット打ち…
通常のストラトの3倍以上時間と手間が掛ったかな(疲)
↓ 画像はようやくフレット打ちが終わって一息ついた時に1枚も画像が無い事に気付いて
慌てて撮りました(笑)

しかしこの硬くて割れやすいエボニーをどうやって綺麗にラウンド貼りしたんだろうか…

hr8_20190111154355b89.jpg


エボニー=黒壇(こくたん)ではありますが
普段ギター業界でエボニーと呼ばれている物は大体が「縞黒(縞黒壇=しまこく)」と
呼ばれる黒壇よりは少し下のグレードのエボニーです。(分かり難い説明でスマヌ)
黒壇は真っ黒で木目や杢筋の無い物ほど良いグレードとされています。
そんなのは楽器業界にはほとんど入ってきません。日本では仏壇業界に直行です。
そして今までの個人的経験上では黒壇は縞黒より少し硬い。
硬いが故に脆い。⇒チップ出まくり。
近年カッチカチの上質な黒壇を削る機会はほとんどありませんが今回のエボニーは
ほぼ黒壇?な硬さでした。
↓ のフレット作業仕上がり時画像では薄っすら縞が見えますけどね。
まぁ末尾で触れますけどこんな上質のエボニーを作業する事はこの先無いでしょうね。

hr9_20190111154357dde.jpg


欠品していたブリッジはお客様お持込みのウィルキンソンVSVGを取り付け。

hr10_2019011115435971e.jpg


スタッド距離間の狭い場合にも対応出来る事が多く、何かとリプレイスでは便利なブリッジ。

hr11_201901111544008d5.jpg


アーム後部のサスティーンブロックに設けられたアームのトルク調整ビス。
当たり前だが本体組み込み後はグイッとアームダウンして調整する事になる。
が、その体制でアームバーをクルクル回してトルク感を確認出来ますか?
なので取り付け前にある程度アームバーの回転トルクを調整する。

hr12_20190111154401cfe.jpg


電気系はPUを除いてお客様お持込みのパーツ類を組み込み。

hr13_20190111154403fda.jpg


さて、これなんですよ。
気配りの行き届いた作り込み。
本家では絶対に見ないジャック奥部のザグリ加工。
本家では壁面にジャックのホット端子先端が当たってても無理クソ組み込んでますけどね。
普通なら「本家フェンダーが無理クソ組み込んでるんだからウチも同じで良いじゃない」って
なるのにね。
わざわざ彫り込んである。適当に削るのではなくちゃんと工具使って。

hr14_201901111544044ed.jpg


そしてネックとボディーの高い密着度!
現行本家カスタムショップにも見習って欲しい(笑)
これが、このクオリティーが78年~80年だよ?
本家の同年代3ボルトジョイントのネックがグラグラに動くストラトと比べてみ?

hr16_20190111154407d25.jpg


ようやく完成。
硬い指板に苦労させられたが組み込みに入ってからはリスペクトの念が作業意欲を
後押ししてくれた気がする。
本当に良く出来たストラトだと思う。
当時の原山ギター製作所を覗いてみたい。
流石に技術力に定評が有って色んなメーカー・工場からひっぱりだこだったみたいだけど。

hr17_201901111544091f2.jpg


ラージヘッドに2ストリングガイド、それでいて4ボルトジョイント。
更には硬いエボニー指板。上質なアッシュ。
本家には無いスペック、そして本家には無いクオリティー。
こういうのこそが「買い」なんじゃないですかね?そして後世へ残すべきだ。

hr18_201901111544106b9.jpg


昨年の春~夏頃からメーカーによってはローズ指板の代替材への変更がアナウンスされてましたね。
パーフェローやローレル(月桂樹。月桂冠でも旧車の名前でもない)…
エボニーの代替は皆さんご存知のリッチライト。
リッチライトと言えばギブソンですが冬の初めに作業したゴダンのエレアコにもリッチライトが
使われてました。

リッチライトやローレルは個人的に削ったりフレット打ち換えたりしてないので未評価ですが
パーフェローは随分前から指板として一般的だし強度、耐久性、サウンドも問題無いと思ってます。

でも未だに1950年代から続く伝統を重んじるギターフリークと業界。
これから更に締めつけが厳しくなるであろうワシントン条約、
どんどん登場して来るであろう新たな代替材達と果たしてどう向き合っていくのだろうか。




スポンサーサイト
タグ :
コメント












管理者にだけ表示を許可する
トラックバック
トラックバックURL:

http://tonegarage.blog52.fc2.com/tb.php/414-4dfa842d

≪ トップページへこのページの先頭へ  ≫