FLOYDROSEのアームアップ止め加工はしばらくこの方法でやっていくしかないかな…編
2019-06-01
今回は漢のギター、1ハムのランディーVです。ご依頼頂いたのはフローティングフロイドローズのアームアップ方向止め。
アーム使わなくともルックス的にはやっぱフロイド付いてないとね~
しかしアーム使わないならフロイドは単なるチューニング狂い製造機である。

アームアップ止めは以前下記ブログを書いてから何本も同じ手法で作業させて頂きましたが
やはりもっと手軽な方法はないかと…
http://tonegarage.blog52.fc2.com/blog-entry-411.html
いや、ぶっちゃけ結構大変なんですよ。↑ の作業って。
なのでオーソドックスな手法、「何かしらを挟み込む」クラプトンブラッキーな原点回帰を
模索すべく木片よりは遥かに強度のあるアルミの板材やら角柱やらカーボンのブロックやら
色々素材を集めて検討したんですけどね…

やっぱり肝心のサスティーンブロック対面のボディー面が平面出てないのよな。
塗装の凹凸をある程度研磨したら平面出た様に感じるけどスケールやスコヤ当てると
ダメ。
ブリッジの強いテンションを面で均等に受け止められるか?と言えば全然ダメだ。

で、モヤモヤ考えるのにも疲れたし何よりこの時間が勿体無い。
結局いつも通り「面」で支える事は諦めて「点」で受け止める作戦だ。


と、まぁボディー側はすんなり作業が進んでな、いざサスティーンブロックの加工に取り掛かろうと
したのだが…
よぉぉぉ~~く見たらブリッジベースプレートに対してサスティーンブロックが垂直出てないのな。
極僅かにだが後ろ方向=ファインチューナー側へ傾斜している。

本当に極僅かなので角度調整にはロックナット高さ調整用のシム、0.1ミリを挟んだ。

そして穴開け。
いやぁ~焦った。
焦り過ぎて画像撮るのを忘れたがサスティーンブロックのほぼ真ん中に施工したのだが
何とこの位置までブリッジプレートと固定用のビス穴が来ててな、急に片側だけ素材の硬度が
変わった為か「パッキィ~~ン!」と激しい音と共に鉄鋼ビットが折れて吹っ飛んだ!!
ボール盤の回転数はこの加工のいつもと同じ設定だし最初は何が起きたのか分からなかった。
ケガしなくて良かったわ。ホント。

幸いサスティーンブロック側には何もダメージは無かったので新しいビットを買いに行って
無事貫通。
ネジ山のタップ切りまで来た時には汗ダクになっている自分が居た。
まだ涼しい時期だったのにバタバタした汗と冷や汗でTシャツびちょびちょ。

多少トラブルは有ったものの作業完了。

組み込んで調整。

ちなみに今回はトレモロスプリングの共振止めもご要望でしたのでスプリング内に
ウレタン入れてみました。
オールパーツでコレ用のパーツ出てたから使いたかったけど在庫切れ&納期未定…
早くしっかりしたディーラーがALLPARTSやってくれんかね。。。

同時期に他作業でお預かりしたフロイド付きギター数本を同じ観点でチェックしてみたが
やはりサスティーンブロック対面がしっかり平面出ている物は無かった。
なので当面フロイドのアップ止めはこの手法でいくしかないかなと…
本当は「面」でしっかり止めたいのだけれども。
今回の作業の趣旨が何たるやかをお分かりになりにくい場合は冒頭に貼った以前のブログを
お読み下さい。
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