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CTSロングシャフト500kΩのキャップ開き防止策。アーチドトップLPにしっかり取り付けるにはこれしかない編

 2020-03-21
COVID-19のお陰で大変な事になってますね…
当店は御存じの通り来店予約制ですし多人数が集まる事も無いので特に営業縮小、自粛等はせず、
至って通常営業しております。
もし来店予約を頂いているお客様で当日の体調に問題がありましたら予約変更、キャンセル等は
遠慮なくお申し付け下さい。
一刻も早い終息を願っております。


さて、今回はマニアックでありながら意外と重大なトラブルシューティングについて書いてみます。

レスポールを始めとするアーチドトップギターで多用するCTSロングシャフトポット。
以前はレギュラーラインのCTSだけでしたが現在はカスタムCTS製もラインナップされています。
当店ではノーマルシャフト同様にカスタムCTSしか使用しませんが従来型、カスタムCTS問わずに
最近はやっかいな症状が発生しています。

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少し前から見受けられる様になった症状なのですがアーチドトップのギターに
「しっかりと六角ナットを締め付けて取り付るとポットのキャップが緩んで外れてくる」症状です。
場合によってはフラットトップへの取り付けでも起こってしまう事を確認しております。

ロングシャフトと言えどポット本体部の作りはノーマルシャフトと同じでポットのキャップは
4点のツメを折り曲げて組み込まれています。

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このツメがポット取り付け時の六角ナット締め付けトルクによって開いてきてしまいます。
お手持ちのギターで同ポットが付いている場合、アースが結線されているポット背面を
指でつまんで軽く揺すってキャップが動く様でしたら既にツメは開いてきています。
ノーマルシャフトでは見ない症状なのですが何故か近年のロングシャフトでは多発しています。
最近までは「自分の締め付けトルクが強過ぎるのか?」などと思っていましたが
他店作業品でこのツメの部分に瞬間接着剤を流し込んでいる物を見掛けたので本質的な問題で
あると確信しました。
今回は普段行っている対策、防止策について書いてみます。

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ちょうどロングシャフトのスムーズポットをご注文頂いたので改造作業と合わせて対策作業も
行います。

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ちなみに問題が出るのは上記のキャップのツメだけではなく、このシャフト外筒の根元、
何故六角形状なのか不明な外筒根元も難有りです。

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ココも締め付け時に六角裏面の圧着部が抜けてガタつきが出ます。

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なのでまずはこの真鍮製外筒とプレートをハンダ付けで止めます。
六角ナット形状の表側だと作業しにくいので内側でポットの機能に差し障りの無い箇所を
選んでいます。
グリスが付いている場合はしっかり脱脂しないとハンダは乗りません。

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根元の加工とスムーズポット化作業が終われば一先ず組み込みます。
ツメの部分はしっかりと圧着済みです。
当店はスムーズポット化加工を行うので気付いていますがツメの部分、と言うかキャップ自体の
金属はノーマルシャフトよりも柔らかいです。

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組み込み後、ツメの部分を念入りに脱脂。

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プレート部とハンダで止めます。

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もちろん4箇所全て行います。

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完成!

これでギター本体へしっかり締め付けてもポットがガタつく事はありません。

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数年前までは全く起きなかった症状ですが近年は素材の金属が更に柔らかくなった為か
これまでと同じトルクで締め付けても発症します。
ただでさえアーチドトップだと締め付け時にポットへは斜めに締め付けトルクが伝わるので
シャフト曲がりや変形などのトラブルが出易いのは仕方ないのですが。

謎?なのはポット本体の底面がボディーに当たっていて締め付け時にシャフト部を引っ張る
力が加わればテコの原理でキャップのツメが開くのは予想出来ますが
大抵ポットの緩み防止で座金ワッシャーを挟み込んでいます。
そして座金ワッシャーはシャフト根元にしか当たっていない。
つまりポット本体はギター壁面から浮いた状態なのでテコの原理も作用するはずがない…
なのに何故にキャップが開くのか…

現在スムーズポット化の有無を問わず、当店でロングシャフトを使用する場合は必ず上記加工を
施しております。


季節の変わり目はオッサンの体に堪えます。花粉症なので尚更です。
そんな折にやっかいな新型ウイルス到来です…
皆様もご自愛下さい。
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