Rickenbacker325 リッケンバッカーのPU高さ調整スペーサーを削り出しで製作する編
2020-05-23
久々のブログ更新になります。緊急事態宣言は解除されましたが当面の間は接客時マスク着用、窓全開を維持するつもりです。
今回はリッケンの325の12弦を作業させて頂きました。
フルメンテナンスでのご依頼でしたがペグの修理や曇ってしまった塗装面など結果的には割と大掛かりな
作業となってしまいました。
そんな中でもセッティングで重要なPUの高さ調整に関わる純正クッションスポンジを何とかしてみよう!の
ご紹介。

ピックアップ下にはクッションスポンジが挟まれてはいます。
PU固定ビスの締め込み量によってこのスポンジが潰れ、PUの高さを調整(調整ってほど調整幅は無い)
する構造ですが…

ウレタン系?スポンジなので当然へしゃげてきてしまいます。

とりあえずボディーがら剥がす。
塗装と固着している部分もあるのでかなり慎重に剥がしました。

こんな感じでピックアップの圧力でへしゃげた部分がお分かり頂けるかと。

当然同じ様な素材のスポンジへ交換するつもりはありません。
まずはピックアップのシャーシーを外します。

シャーシーと同形状の治具をアクリルで削り出し。

治具を元に黒1P=厚み2ミリのピックガード材で大量削り出し(笑)
こんだけ有れば足りるやろ?的な。
このスペーサーの枚数調整でPUの高さを決めます。

ピックアップのシャーシーと接する1枚は固定ビスがラッピングスクリューなので同サイズで
タップ切りします。

組み込み前。

アースラグをシャーシーと六角ナットに挟み込む形でアースが取られていましたが
六角ナット代わりのスペーサーとシャーシーの間に1ヶ所だけ隙間が空くのは美しくないので
銅箔テープを使ってシャーシー取り付け前にアースを確保。

ピックアップの組み込み完了。

ピックガー材なのでへしゃげる事は無いし塗装へダメージを与える事も無い。

数パターン試してフロント1枚、リア2枚は一番音量バランスが良かったです。
元々12弦なのでピックアップを上げてパワーを稼ぐジャンルのギターでもないですし。

そしてリッケンお約束の上下2段のピックガード。
毎回コレの固定には悩まされます。
ストラップピン用のクッションが挟まれている事もあればゴムチューブをカットした物を
ビスに巻いている事もある。
今回はストラップピン用クッションでしたがそのままだと白のピックガードから透けて見えるので
1クッション追加します。ナイロンワッシャーです。
そのままだとツルツル滑って3箇所の取り付けが大変なので薄い両面テープで位置止め。

これにストラップクッションで透けて見える事は防げたかと。

実は塗装のクリーニングにかなり苦労しました…
長年ハードケースの中で眠っていた為か塗装表面はザラつきさえ感じる程の劣化具合。
バフ掛けでは塗装の焼き付きのリスクが有ったのでチネチ手作業で仕上げました。
ギター磨き過ぎて筋肉痛になるとは思いもしなかった(笑)

そうそう。
最近のブログでジャックの六角ナット締め付けを書きましたがリッケンはジャックプレートが
落とし込み仕様なので普通の#13六角ソケットは使えません。
なので当店はリッケン用に改造した六角ソケットを常備しています…って言うてもリッケンほとんど来ないけど(笑)

リッケン325の12弦は弦張りが大変です。
1~3弦側は副弦から張るのがコツと言えばコツなのかも。

緊急事態宣言解除翌日の昨日から突然車の量が増えましたね。
いよいよ経済活動再開の兆し?なのでしょうか。
通勤退勤の両方でコンビニに寄りますが朝も夕方もマスク無しでお買いものされている方が…
自分は宣言解除になったからと言っていきなりノンマスクお買い物までの根性無いわ(笑)
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