Godin MULTIAC STEEL ブリッジアース施工編
2020-09-26
少し前の事なのですが職業ギタリストのGodin MULTIACのブリッジアース加工を作業させて頂きました。お預かり時はブリッジピンをブラス製へ交換され、各弦に導通が出る様へ銅箔テープをブリッジ表面に貼る
等かなり工夫されていました。
職業ギタリストでなくともブリッジアースが取られていないエレアコのノイズの問題は明らかなのに
何でメーカーは手を打たないのか不思議。
確かにダイレクトボックスで信号変換してPAへ送れば気にはならなくなるかもしれませんが
皆がそんな環境で弾いているわけではありませんし。

で、ブリッジ裏側へアースプレートを現物合わせで制作して取り付けなのですが…
普段施工機会の多いアコギにPUが付いた物と違い、ブリッジピン間にピッチが少し狭いんですね。
要は普段使っているプレート制作用の冶具が使えない。
そしてブリッジ直後にLRバッグスのPUが付いているので貼りつけ面積も限られる。
こんな時はアルミテープや銅箔テープの様に形状変更に融通が効く素材で作ればラクなのですが
弦交換を繰り返し、常にボールエンドを押しつけるとテープ素材は簡単に破れてしまいます。
やはり作業するには耐久性を求めたいので多少面倒でしたが0.5ミリのステンレス板で
アースプレートを制作。

取り付け完了の図。
使用したステンレス板は裏面に最初から両面テープ的な物が貼られていましたが粘着力が弱そうだったので
強力両面テープでしっかり固定。
アース配線はすぐお隣のLRバッグスの出力線へ繋ぐ事も考えましたがハンダ付けの際の熱で
LRバッグスのホット線ビニール被膜が溶けて短絡するとマズイ。
ボリュームポットの背中はポットを外して取り出せばハンダ付け可能ですが内部配線材が
配線クリップでガッチリ固定されていたのでポットを外す作業自体を断念。
結局ジャックまで引っ張ってアーシング完了です。

ブログに書く事は少ないですがエレアコのブリッジアース作業はご依頼頂く機会が多いです。
残念ながらナイロン弦(ガット弦)はこの手法は使えませんがアースのノイズでお悩みの場合は
一度ご相談下さい。
まだまだ演奏環境は厳しく、演者やそれに携わる皆様はご苦労されているかと思います。
1日も早く元の環境に戻る事を私も望んでおります。
がんばりましょう!耐えましょう!
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