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トレモロアップ止め最新アイテム! FU-TONE Brass Tremolo Stopper 編

 2022-05-02
何の規制も無いゴールデンウィーク。
皆様いかがお過ごしでしょうか?
当店は明日3日~5日はお休みとさせて頂きます。

さて、久々のトレモロアームアップ方向の動き止めネタです。
ピッチシフトキャビティー有りのギターにDチューナー搭載なら必須、
ルックスだけでフロイド要るけどアーム使わないしチューニング狂うのはイヤ…
そんなギタリストの救世主、遂に現るか?なニューアイテムをご紹介。




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まぁ当店も今まで色々やってきました。
一時はトレモルノ付けまくりでしたがトレモルノもアルミ製ゆえに耐久性が…
で、こんな加工やって
http://tonegarage.blog52.fc2.com/blog-entry-411.htm
l試行錯誤するもやっぱり実績重視の加工に戻って
http://tonegarage.blog52.fc2.com/blog-entry-425.html
と、結局トレモロアップを止めるには太いイモネジに落ち着いていましたが。

今回はトレモルノからニューアイテムへの載せ替え編。

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FU-TONE Brass Tremolo Stopper です!



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まずはトレモルノを除去。

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お客様のご希望でスプリング2本張りを試す…

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が、スプリングハンガーを結構締め付けるもトレモロは水平にならず。

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で、3本張って

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トレモロ水平セッティングを詰める。

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さて、ブラストレモロストッパーの出番です!
その名の通りブラス(真鍮)の金具に太めのイモネジがセットされている。
結局色々考えるもイモネジ作戦に落ち着くのか?
当店の検討と奮闘は上に貼った過去ブログをご覧下さい。

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きっちり水平出しが終わったので真ん中のスプリングを移動させて設置位置を確保。

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仮置きしてみる。
この画像をよく見れば分かるがブラスブロックの中心線とイモネジの中心は真っ直ぐではない。
やはりブラスの切削加工物にきっちり垂直なビス穴を開けるのは難しいか。

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今までもイモネジで色々やってきたので、ここは今まで通り、
イモネジの先端の平面とサスティーンブロックをきっちり面で当てる事を
最重要課題とする。

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ブラスの土台本体をボディーの中心に合わせるとイモネジは「点」でブロックに当たり
「面」では当たらない。
なのでイモネジの先端とブロック接触部の当たり具合で位置決め。

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ビス穴2本開けて固定完了。
少しブロックが斜めってるのが分かりますかね?
最初このFU-TONE取付けのご依頼時にネットで検索してみたんですね。
するとスコットイアンやスラッシュのギターに付いている画像が出て来る。
その画像を見るとブラスのブロックがモロに斜めってるんですね。
あ~いつもの外人アルアル精度か。なんて思ってたのですがね。
斜める原因の全てが製品精度とは言わないが製品精度にも多分に責任は有るかと。

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2本のビスで固定しますがイモネジ下の矢印で示したビスがトレモロアップのパワーを
受け止めています。
つまりこのビスを緩締めの状態でイモネジの先端とにらめっこしながら2本目のビス位置を
決めます。

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イモネジを緩めればトレモロはフリーフローティング状態。

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締め込んでサスティーンブロックに当てればアップ止め。

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そして緩み止めの六角ナットを逆締めして固定。
実際はイモネジに正方向の締め付けトルクを掛けながら六角ナットを逆締めする。

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精度云々を置いておいても当店が行っている様なサスティーンブロックをトレモロから
外して加工するよりは工程がラク。
ただし当店の加工例とデメリットは同じでした。
かなり強くピッキングしたり下の画像の様にブルルン!と弦全体を強く揺らすと…

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ブラァァァン!と強烈な共振音が出ます。
トレモロが強いピッキングでクリケットする。するとイモネジとサスティーンブロックの
間が浮いたり設置したりで共振音が出ます。
また当然のごとくアームダウンからの復帰時もコンッ!と金属音が鳴ってしまいます。
六角ナットで固定が終わればトレモロスプリングを少し締め込む必要があります。
アームダウンのテンション感を確認しながらスプリングテンションを上げます。

まぁ色々書きましたがアームアップを止める確実な方法は今のところこの手法になるのでしょうね。

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どっか金型起こして精度バッチリのこの類いのアイテム作らないかな?
もしくは精度の高い加工技術でステンレスで作るとか。

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例年なら汗ばむ陽気にもなるゴールデンウィークですが今年は少し寒いぐらいですね。
一度気温の上がった時期も有った為か最近ネック反りのお問い合わせが増えております。
ブリッジで弦高の変更を行っていないのに最近弦高が変わったかも?みたいに
感じられておりましたら6日以降にお問い合わせ下さい。
トラスロッド調整はご予約のうえご来店頂ければその場ですぐに作業致します。



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コメント
このコメントは管理者の承認待ちです
【2022/05/04 00:00】 | # | [edit]
コメント有難う御座います。
古くは80年代中頃のフェルナンデス社、エイドリアンヴァンデンバーグモデルや同社ピンエッジトレモロなど
フルロック⇔フリーフローティングの切り替えが可能な機構を搭載したトレモロは色々出て来ましたが、やはり
量産品となればコストや製品精度の問題で定番化、ロングセラーとなった物はありませんでした。
仮に今後その類いの完成度の高い製品が出ても大半のユーザーは自分のトレモロに後付けで加工出来る物を
求めているので開発コスト、生産コストの回収は難しいかもしれませんね。
【2022/05/05 07:56】 | トンガリガレージ #- | [edit]












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