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コレは良い商品だと思います。MAGIK-ARM for Floyd Rose編

 2023-01-21
営業案内ではなく、ちゃんとしたブログの更新は新年1本目になります。
改めまして本年も当店を宜しくお願い致します。

さて、今回はMAGIK-ARM for Floyd Roseのインストールをお受けさせて頂きました。
取付けるギターは昨年末にブログを書かせて頂いたグレコSPFです。
http://tonegarage.blog52.fc2.com/blog-entry-502.html

丁寧で分かり易い説明書が付属しています。
画像に有りませんが専用のスパナも付属しています。

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画像の②と③の間にトレモロのベースプレートが位置します。

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アームとホルダーを外した状態。
アームの先端形状はアイバニーズに似ている。

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作業を開始。
まずはトレモロをギター本体より外します。
トレモロスプリングハンガーを緩めてスプリングを外しますが、ハンガーを緩める前に
ザグリ壁面からハンガーまでの距離を測ります。

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その距離をメモしておく事で組み込み時に再調整の幅が最小限になります。

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トレモロ取り出し完了。

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早速アームホルダーを外しに掛りますが…

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前回の作業でアームホルダーの固定ナットの緩み止めでネジロックを染み込ませて
いた事が仇となり、スパナ2本の逆回しでは簡単に外れない。

spf23.jpg



クランプに固定して、

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アームホルダー取り外し完了。

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が、

何だ?この円筒形の突き出しは?

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何かしらのスリーブが圧入されてる?なんて思ったが
残念ながらベースプレートと一体の様である。

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ちなみにこの様な構造は初めて見たかも。
普通のフロイド系には無い。
おそらくホルダーの緩み止めの為?緩みまくってたけど??
右はGOTOHの1996T。

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さて、とりあえずマジックアームのホルダーを入れてみるか…

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やっぱりねー
ホルダー固定ナットのネジ切りが筒の中から出てこない。

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六角の固定ナットは少なくとも2~3周は締め込みたい。

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お客様にご了承を得たうえで、この円筒形の突き出しを削り落とす事に。

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グラインダーで切削加工を行うのでトレモロは全分解します。
分解前にサドルの位置を撮って画像メモしておくと組み込み後の
オクターブピッチ調整がラクになる。

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全分解完了。

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切削加工の為のマスキングに入る際に日本製の刻印発見!
当時は韓国や台湾製のトレモロが多かったのにGフォースは日本製でしたか!
そう言えばアジア諸国製のブラックパーツのメッキは緑がかった色がお約束なのに
このGフォースはしっかりとした黒なのが気にはなっていた。

ma21.jpg


マスキング完了。

ma22.jpg


早速グラインダーで削る。
正直作業前には「ちゃちゃっと削っちまうか~」みたいなテンションでしたが…
…硬いんですよ(笑)
そりゃそうだよね、ベースプレートと一体って事はナイフエッジに強度を
持たせるだけの硬度がある訳で。しかも日本製だし。

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何とか1ミリ程度を残すところまでグラインダーで削り終え、

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大きな切削痕のキズが残っているとサビが付きやすくなるので手作業で平面出しと
研磨。ベースプレートからの突き出し量を一定にするのは手加工だと中々大変。
時間は掛ったが鏡面までは行かないまでも大きな切削痕は消せた。

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ホルダーを付けて固定ナットを締め付けてみる。
十分な締め付け量だ。

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しかしながら六角の固定ナットを締め付けるだけでは平面対平面なので
簡単に緩む可能性がある。
なので8番の座金ワッシャーを挟み込む。

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この時点で六角の固定ナットや座金ワッシャーがボディーのトレモロザグリと
干渉しないか確認。

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アームバーの固定パーツを取付けて、

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動作チェック。

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フロイド系と同じくローレットの入ったサムナットを締め付ける事で
アームの回転トルクが硬くなるが、フロイド系はユルユル⇒硬めの
ほぼ2択の調整範囲でしたが、マジックアームは微調整が出来る!

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サムナット内の樹脂パーツが良い仕事してる様だ。
懸念があるとすればこの樹脂パーツの耐久性か。
メーカーとしてはアーミング時のバーとホルダーのガタ付きを抑えた商品コンセプト
らしいが機能面、精度面、操作性、非常に完成度が高いと思う。

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そしてサムナットは緩めきっても外れない加工が施されているので
サムナットの紛失対策もバッチリである。

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気になったので手持ちのアイバニーズ、ロープロエッジ用のアームを入れてみた。
使えない事は無いがしっかりロックが掛らないので実用には向かないかと。

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組み込み完了。
今回はピックアップの載せ替えも合わせて作業させて頂きました。

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このマジックアーム、フロイド/シャーラーのアーム+ホルダー一式より
お値段は少し高くなるが、間違いなくオススメ出来るリプレイスメントパーツです。
現在はフロイド系、ゴトー系、アイバニーズ系と3種販売されている様です。
メーカー様に掲載許可を頂いていないのでメーカーHPのリンクは貼りませんが
MAGIK-ARM for Floyd Rose で検索してみて下さい。

ただしフロイド用はホルダー固定の六角ナットが結構大きいです。
下の画像右側がフロイド/シャーラーのアームホルダー固定筒になります。
ギター本体側にピッチシフトキャビティーが掘られていればおそらく大丈夫だと
思いますが、トレモロザグリとの干渉には注意が必要かもしれません。

P1172490.jpg




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